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パラリンピックは、オリンピックと同じく「〇〇リンピック」と名付けられています。
そしてパラリンピックは、障害のある方が色々なスポーツをするオリンピック的な大会だというのは、皆さんご存知ですよね。
でも前段の文字「パラ」と「オ」の違いは何だろう?と思いませんか。
またシンボルマークもオリンピックとちょっと違うけど、由来と意味は何だろう?と気になりますよね。
またパラリンピックの起源も知りたくありませんか?
そのようなことに興味を持った方に、パラリンピックの「パラ」と言う文字と、シンボルマークについて、由来と意味などをご紹介します。
○○リンピックの起源はいつ?
(起源はイギリスの病院)
パラリンピックの起源は、1948年にイギリスの公共病院であるストーク・マンデビル病院で行われたアーチェリー競技会と伝わっています。
この競技会の選手は、ストーク・マンデビル病院でリハビリを受けている第二次世界大戦の負傷者達でした。
競技会に参加したのは、脊髄を損傷して車椅子状態になった患者、男子14人、女子2人で、ロンドンオリンピック開会式と同日(7月28日)に、アーチェリー競技会として行われました。
(目的は負傷兵のリハビリ)
この競技会は、ストーク・マンデビル病院の院長であるルードビィヒ・グッドマン博士の提唱により、負傷兵のリハビリを目的に始められたのです。
最初の頃は、リハビリ目的なので、病院内の入院患者のみで行われていました。
ところがこの競技会を毎年開催を続けているうちに、イギリスの他の病院からの参加者も増え、さらに噂も広まり、イギリス以外の国(オランダ)も参加するようになりました。
そして1952年には国際大会として、「第1回国際ストーク・マンデビル競技会」が開催されました。
パラリンピックの「パラ」の語源と由来は?
(パラの語源)
パラリンピックという名称は、二つの言葉の意味
①「paraplegia(パラプレジア:脊髄損傷による下半身麻痺)」
②「Olympic(オリンピック:総合競技大会)」
を合わせた「パラプレジアオリンピック」を縮めて「パラリンピック」とした造語です。
(パラの由来)
①1952年
・・・第1回国際ストーク・マンデビル競技会開催。
②1953年頃
・・・パラリンピックという言葉が使用されていますが、名称の由来ははっきりしないようです。
③1960年
・・・ローマオリンピックが開催されたローマで、第9回国際ストーク・マンデビル競技大会が開催され、この大会が現在では、「第1回パラリンピック」と呼ばれています。
初めてオリンピックとパラリンピックが、同年、同都市で行われた記念の大会ということですね。
④1964年
・・・国際ストーク・マンデビル競技大会では、各大会で「愛称」を付けることがあり、1964年東京オリンピック開催年の東京大会では「パラリンピック」という愛称が考案されました。
この時はまだ、愛称であり正式名称ではありませんでした。
またこの頃は、第13回国際ストーク・マンデビル競技大会と、他の障害者の大会は別の競技会として行われていました。
⑤1985年
・・・初めて「パラリンピック」が正式名称になり、併せて半身不随者以外の色々な障害者も参加する、現在のような障害者全体の競技大会になりました。
そして、パラリンピック(パラプレジアオリンピック)を「ギリシャ語のPara(パラ:平行)+オリンピック」として、もう一つのオリンピックという解釈をすることに決めたのです。
現在のパラリンピックの原型ですね。
パラリンピックシンボルの由来と意味は?
(シンボルの由来)
1985年にパラリンピックが正式名称になり、1988年のソウル大会で使用されたシンボルは、青、赤、黒、緑、黄の五色でしたが、デザインはオリンピックのリングではなく、雲のような形のマークでした。
これは中国の思想「対極」を図で表す「陰陽勾玉巴」を分解したようなデザインです。
徐々に変化して動きのあるデザインに代わって行きました。
1988年~1994年
1994年~2004年
使用している「赤」「青」「緑」は、世界の国旗において最も使用されている色を選んでいます。
2004年~2019年
2004年からは雲のデザインから「スリーアギトス」に変更されました。
この「アギト」は、ラテン語で「私は動く」と意味です。
様々な困難を乗り越えて、限界に挑戦を続けるパラリンピアンを表しています。
2019年以降(現在使用しているシンボルマーク)
(シンボルの意味)
でもオリンピックシンボルと紛らわしいので、1994年リレハンメルパラリンピックから、赤、青、緑の三色に変更しました。
①赤:心(スプリット)
②青:肉体(ボディ)
③緑:魂(マインド)
を表すようにしたのです。
パラリンピックの場合は、5大陸を表してはいないのです。
また、2004年アテネパラリンピックからは、雲形から現在の三つの三日月型に変更されました。
まとめ
よく見るイベントの名前やマークにも、しっかりとした意味があるのですね。
世界にもいろいろなイベントがあるので、ちょっと変わったネーミングの大会など、どんな意味があるのか調べるのも楽しいですよ。