パラリンピックは、世界各地の障がい者の方が集う世界最高峰のスポーツ競技大会です。
東京2020パラリンピックでは、22競技539種目が開催されました。
そのパラリンピックでは、選ばれたアスリート達は車椅子、義手、義足など障がいを補助する道具を使うことがあります。
それらの競技で使用する道具で、特に多く使われているのは車椅子です。
その車椅子が、どのような競技で使われているのかを一覧にしました。
今後パラリンピックなどの競技を観るときの参考にしてくださいね。
またパラリンピックでは、一般の生活では使わないような、競技に合わせた特殊な車椅子もあるのでご紹介します。
パラリンピックで車椅子を使う競技一覧
東京2020パラリンピックが2021年に、車椅子を使用した競技一覧をご紹介します。
始めから車椅子で行う競技と車椅子の選手が参加できる競技があります。
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始めから車椅子で行う競技
(車椅子テニス)
障がいの状態で2クラスあります。男女(下肢障がい)、クアード(男女混合、三肢以上の障がい)。
(車椅子バスケットボール)
障がいの程度に合わせ持ち点(重度1.0~軽度4.5)があり、コート上の5人の合計持ち点は14点以内でなければなりません。
(車椅子フェンシング)
障がいの状態で2クラスあります。障がいの程度(下肢障がいなどで軽度から重度)で、カテゴリーA(軽度)とカテゴリーB(重度)があります。
(車椅子ラグビー)
障がいの程度に合わせ持ち点(重度0.5~3.5)があり、コート上の4人の持ち点合計は8点を超えてはいけません。
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車椅子の選手が参加できる競技
(アーチェリー)
障がいの状態で3クラスあります。W1(車椅子使用、四肢麻痺など)・W2(車椅子使用、対麻痺など)・立位または椅子(上肢・下肢障がい)。
パラリンピックの元祖とも呼ばれています。
(卓球)
障がいの状態によって車いす、立位、知的障がいに分かれます。個人、団体戦があります。
(トライアスロン)
スイム0.75km、バイク20km、ラン5kmで行います。障がいの程度(車椅子、肢体不自由・立位、視覚障がい)でクラスが違います。
障がいクラスごとに使用機材が異なり、個人差が出やすい競技です。
(バドミントン)
車椅子2クラスと立位4クラス(下肢障がい、上肢障害、低身長)に分かれます。
車椅子クラスは、コートの半面で行います。シングル、ダブルスがあります。
(ボッチャ)
障がいの状態で4クラスに分かれます。重度脳性麻痺者、同程度の四肢重度機能障がい者のために考案された、ヨーロッパ発祥のスポーツです。
(射撃)
障がいの程度により、SH1(下肢のみの障がい)、SH2(上肢を含む障がい)に分かれます。
銃の種類や射撃体勢が異なる13種目が行われます。
(陸上競技)
100mから10,000m、100m×4、400m×4などのトラック競技とマラソンなどのロードレースがあります。
また、やり投げ、砲丸投げ、円盤投げなどのフィールド競技も障害程度によってクラス分けされて行います。
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パラリンピックで使用される特殊な車いすの種類は?
パラリンピックでは、一般で使用される車椅子もありますが、競技に合わせた特別仕様の車椅子も使用されるのでご紹介します。
(陸上競技用車椅子)
競技の種類に合わせて、オーダーメイドする車いすがほとんどです。
前輪1輪、後輪2輪で長いフレームが特徴です。
安定した高速走行ができるように、空気抵抗を抑え軽量化して振動吸収にも優れています。
(テニス用車椅子)
一般用と比較すると、上半身を自由に動かすために背もたれはありません。
またタイヤは八の字型で、タイヤを傾けることや、急回転ターンなどをスムーズに行えるように配置しています。
転倒を防ぐためにキャスターを付けています。
(ラグビー用車椅子)
競技用は激しくぶつかり合うのを前提としていますので、頑丈な形に見えます。
俊敏に動くためにタイヤは八の字ですが、タックルの防御や引っかかることを防ぐためにスポークカバーが装着されています。
攻撃型と守備型の2種類の車椅子があり、守備型は攻撃型よりもバンパーが飛び出た形をしています。
(バスケットボール用車椅子)
タイヤは八の字、選手を保護するためバンパーが装着されています。
腹筋や背筋力がないため、胸部や腹部を固定するベルトが付いています。
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まとめ
パラリンピックでは、車椅子を補助道具として利用する競技は多いですが、車椅子を手足のように操るテクニックには凄いとしか言いようがありません。
今後、車椅子の性能アップとともに、競技の種類も増えていくようになると良いですね。