最終更新
<イースターのうさぎと卵>
イースターは、キリスト教において最も重要な祭日の一つであり、復活祭とも呼ばれます。
この祭日は、キリストが十字架にかけられて死んだ後、三日目に復活したことを記念・記憶するものです。
この復活は、キリスト教徒にとって、信仰の中心的な出来事であり、彼らにとっての希望や力の源となっています。
一方、神道・仏教国である日本では、イースターはあまり馴染みがありませんでした。しかし、日本は西洋の文化や習慣に積極的に取り組む国でもあります。
そのため、イースターが日本でも徐々に知られるようになりました。
西方教会では、復活したキリストを象徴する卵が使われることがあります。
また、イースターバニーと呼ばれるうさぎが登場することもありますが、これはなぜか西方教会のみに限られています。
今回は、イースターにうさぎが出てくる理由と、同じく登場する卵との関係についてお答えします。
イースターにうさぎが出てくる理由は?
(西方教会にうさぎが登場)
イースターの習慣の中には、イースターバニーと呼ばれるうさぎが、イースターエッグ(復活祭を祝う飾り付けられた卵)を運んでくるというものがあります。
①うさぎは古代から人気者
・・・うさぎは、古代では雌雄同体で処女性を失わずに繁殖すると信じられており、聖母マリアの処女受胎と関連づけられることで、絵画や写本にマリアやキリストとよく一緒に描かれていることが多い動物です。
(うさぎは人気がある)
①キリスト教でもうさぎは人気者
・・・キリスト教では、うさぎは人気がある動物なのです。
マリア、キリストとの関連性もあり、元々うさぎは多産で豊穣のシンボルでもあるという理由で、イースターのキャラクターとして民間伝承に取り入れられていきました。
②民間伝承の経過でイースターに登場
・・・このような民間伝承は、時間の経過とともに変化していき、うさぎがイースターに登場するようになりました。
(東方教会にはうさぎはいない)
①西方はうさぎと卵、当方は卵だけ
・・・西方教会はうさぎと卵が登場しますが、東方教会ではうさぎは登場せず、卵だけが登場します。西方と東方では教えが違うのでしょうか。
色々調べてみましたが、東方教会でうさぎを使わない理由はわかりませんでした。
まあ、単純に最初から使う意思はなかったということですかね。
イースターのうさぎと卵の関係は?
<イースターが始まる前から、コンビです。>
(古代からうさぎと卵はシンボル!)
卵を飾り付けする習慣は、イースターが始まる前からあり、その起源ははっきりわかっていません。
①キリスト誕生前からシンボル
・・・キリスト教が生まれる前から、すでにうさぎと卵は豊穣のシンボルとされており、古代ユダヤ教では、塩水で味付けされたゆで卵が新しい命と信仰のシンボルとして食べられていました。
(どんどんカラフルになった?)
そして、時代を経るうちに卵も少しずつカラフルになってきたようです。
そのように祭壇に綺麗な卵を飾り食べる習慣は、イースターにも取り入れられ、同じようにゆで卵に色を塗ってイースターに使用します。
そして、うさぎと卵はともにイースターの重要なシンボルとして愛されて、イースターバニーが家の玄関の前にイースターエッグを置いていくなどの伝承につながったのです。
(うさぎと卵はコンビ)
イースターによって、うさぎと卵が生まれたわけではなく、古代からうさぎと卵はコンビだったのです。
うさぎが卵を運ぶ言い伝えは、ここから始まった?
(うさぎが卵を運ぶのはなぜ?)
うさぎが卵を運ぶという言い伝えには、複数の説があります。
ドイツのキリスト教徒によって広がったものには、のうさぎが裁判官になり、イースターの季節になると、子供たちが良い子か悪い子かを評価するという話があります。
この言い伝えは、子供たちが過ごすイースターの期間を特別なものにするために広まったとされています。
また、イースターバニーはよく服を着た姿で表現されますが、服を着たうさぎが綺麗な色の卵やキャンディ、おもちゃなどをバスケットに入れて、イースターの前日に良い子供たちだけに届けるという伝承もあります。
この言い伝えは、子供たちがイースターの期間中にプレゼントをもらえることを期待するようになってから広まったとされています。