ボッチャは重度脳性麻痺の方から健常者まで、また男女を問わず子供から高齢者までの幅広い年齢で行うことができる競技です。
そして、健常者だから勝てるという競技ではないのが、面白いところですね。
またボッチャでは、それぞれ身体的なハンデがある人も一緒に行うので、ルールにより公平に競技ができるように工夫をしています。
ボッチャの基本的なルールと、健常者と一緒に競技をする場合のルールについてご紹介します。
- ボッチャの基本的ルールと試合の流れ、勝敗はどう決まる?
- ボッチャの試合時間はどのくらいかかるの?
- 投げたボールの位置が、相手のボールと同じ距離だった場合は?
- ボッチャを健常者と行う場合はルールをどうする?
- (まとめ)
ボッチャの基本的ルールと試合の流れ、勝敗はどう決まる?
(基本的なルール)
日本ボッチャ協会競技規則(https://japan-boccia.com/pdf/jboarules.pdf)から抜粋した基本的なルールには次のものがあります。
①勝利する目的
・・・ジャックボールと呼ばれる白ボールに、自分の投げたボール(赤または青ボール)をどれだけ相手よりも近づけるかを競う競技です。
②競技人数
・・・個人戦、ペア戦、チーム(3対3)があります。公式戦では、障害区分により競技が行われます。
③競技用具とボール
・・・公式戦では、競技用具や使用するボールの基準が決まっていますので、検査で承認(マイボールOK)されたものしか使用できません。
④補助具、介助者
・・・ボールを投げられない人は、補助具を使用することができます。また介助者に介助を受けることもできます。ただし介助者は試合中にコート内を見てはいけません。
(試合の流れ)
・・・コイントスで勝った方が、赤(先攻)と青(後攻)のどちらで戦うか選択します。
②赤が先攻
・・・赤(先攻)が有効エリア内にジャックボールを投げ、続けて赤ボールを投げます。
③赤が投げたあとに青が投げる
・・・赤が第一球を投げた後に、青(後攻)が第一球を投げます。
④ジャックから遠い方が投げる
・・・次の投球は、ジャックより遠い位置に投げたサイドが投げます。
相手よりも自分球が遠い場合は続けて投げます。全球を投げるまでこれらの投球を続けます。
⑤得点の数え方
・・・ジャックに最も近いボールを投げたサイドには、相手サイドよりもジャックに近いボールがあればボール1個につき1点与えられます。相手より近いボールが2個あれば2点、4個あれば4点ということです。
(試合の決着)
①~④を1エンドと言い、審判が得点を発表してエンド終了宣言をします。
①合計点数が多い方が勝ち
・・・個人とペア戦は4エンドでチーム戦は6エンド戦い、全エンドが終了したときに合計点数が多い方が勝ちとなります。
同点の場合は、タイブレイクエンドが行われ、得点の多い方が最終的に勝ちとなります。
ボッチャの試合時間はどのくらいかかるの?
(ボッチャには、投球のために時間制限がある)
制限時間内にボールが投球されない場合は、投げようとしたボールと残りのボールは無効になってしまうので、注意が必要です。
公式ルールで定める1エンドの試合時間は、障害の内容によりクラス分けされています。
②個人戦BC1、ペアBC4・・・5分
③個人戦BC3、チーム・・・6分
④ペアBC3・・・7分
試合時間は、1試合当たり1時間程度かかります。
投げたボールの位置が、相手のボールと同じ距離だった場合は?
(同じ位置になることがある)
投げたボールの位置が、相手のボールと同じ位置になることがあります。
①最後に投げたサイドが次のボールを投げます。
・・・そのあとは交互に投げます。
そして、同じ距離という関係が崩れるか、どちらかのサイドがボールを投げ切るまで続けます。
それでも同じ距離の関係が崩れない場合は、それぞれ1点が与えられます。
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ボッチャを健常者と行う場合はルールをどうする?
(ルールの例)
ボッチャは公式の場合、重度の脳性麻痺者と同程度の重度障害が四肢にある方が行う競技です。
しかし、レクリエーションなどで健常者がボッチャを行う場合がありますよね。
その場合は、基本的なルールは公式と同じようにして、細かいルールは自分達で決めると良いでしょう。
例として、次のルールがあります。
①エンドの時間制限を変える
・・・障害者は通常の制限時間で、健常者の場合は制限時間を短くします。
②クラス分けを変える
・・・年齢や身体的ハンデをつけないで、子供大人関係なく試合をする。または、子供クラス・大人クラスと年齢で分けた試合をする。
③補助具は使用しない
・・・健常者は、車椅子やランプ、ヘッドポインターを使用しない。
障害者の方と健常者の試合の場合、障害者は車椅子や補助用具を使用しますが、健常者は使用できません。
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(まとめ)
ボッチャは体力や身体能力だけの競技では無いので、障害者の方と健常者が試合しても、車いすや補助具を使用し技術と頭脳の勝負に持ち込まれると、健常者が必ず勝てるとは限りません。
それがボッチャという競技です。