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現在は車椅子利用者が駅で電車の乗降をするときは、交通機関各社は事前に駅員に連絡をするようにと案内しています。
普段から車椅子で電車を利用している方は、駅員への連絡内容や乗降方法などをご存知でしょうが、初めて車椅子で電車に乗る方は、どのようにすると良いのかわからないと思います。
そこで今回は、車椅子で電車に乗るときの流れや、駅員への連絡内容、車椅子スペースの車両確認の仕方を、「JR」を例にしてご紹介します。
車椅子で駅から電車に乗る方法は?
(電車を利用する流れは?)
一般的な車椅子対応の電車の乗り方は、次のような流れになります。
①窓口へ行く
・・・自動改札機ではなく、自動改札機の横にある駅員のいる窓口へ行きます。
車椅子を利用して、乗車したいと伝えます。
②駅員へ車椅子使用と「降車駅」を伝える
・・・駅員から電車の乗降にスロープが必要か、また希望号車があるのかなどを質問されます。
危険防止のため、スロープを利用することを告げた方が良いでしょう。
③駅員が降車駅へ連絡する
・・・駅員が降車駅に、車椅子使用者が降車することを連絡します。
④乗車駅の駅員に介助を頼む
・・・乗るときのスロープの用意と、乗るときの介助をしてもらい乗車します。
⑤降車駅の駅員が待機している
・・・希望号車の降車位置でスロープを用意して待機してくれています。
車椅子で電車に乗るときに、注意することは?
残念ながら、交通機関各社では全ての駅で車椅子対応ができるとは限りません。
そのため、次のことに注意しましょう。
(時間に余裕をもって駅へ行く)
都市部の駅には駅員がたくさんいますが、都市部以外では駅員が1~2名とか、無人駅があります。
いつでも、車椅子に対応できるとは限りません。
①すぐに対応できない場合がある。
・・・そのため、乗車時間ぎりぎりで駅員に介助を依頼してもすぐに対応ができない場合もあります。
時間に余裕を持って駅へ行きましょう。
(事前に確認する)
①車椅子に対応できるか確認する
・・・希望時間に乗降する駅が、車椅子対応をすることができるのか確認します。
またバリアフリー対応なのかも確認します。
段差があるなど、全ての駅がバリアフリー対応になっていない場合があります。
(自分一人でホームに行かない)
車椅子で自走ができる方の中には、ホームへ一人で行き乗車できる方もいます。
しかし、ホームや電車への乗降でどのようなトラブルがあるかわかりません。
また、スロープが必要な場合もあります。
駅員に車椅子で電車に乗降したいことを告げましょう。
①車椅子の乗降に危険な場合がある
・・・全ての電車が車椅子対応とは限らないので、電車とホームの隙間が大きいとか段差がある場合、安全に乗降ができないこともあります。
そのときは、電車が安全に走行するためには、車掌または駅員の手助けが必要です。
②駅員が車椅子に気が付かないことがあると
・・・また、車椅子使用者が乗ったことを車掌や運転手が知らない場合、何らかの理由により車椅子で降りるのに手間取ったときに、気が付かないでそのまま出発してしまい、降りようと思った駅で降りることができない場合があります。
(駅員に車椅子対応をしてもらう)
①駅員に車椅子利用者として声をかける
・・・車椅子を使用していることを、駅員がわからなかった場合には、安全かつスムーズな乗降ができない場合があるので、トラブル防止のため駅員さんに車椅子対応をお願いしましょう。
(困ったときは駅員が対応)
①困っている時は駅員に相談
・・・ほとんどの駅では、車椅子使用者のホーム案内や乗降の介助などをしてくれます。
何かで困ったときは、駅員を呼んで対応をしてもらいましょう。
電車の車椅子スペースの確認方法は?
(駅員に確認してもらう?)
①車椅子対応スペースを利用しましょう
・・・現在は、ほとんどの電車で車椅子使用者が使える車椅子スペースを確保しています。
この車椅子スペースは周りに座席が無く、車椅子やベビーカー用に使用でき、車椅子マークとベビーカーマークが提示されています。
この車椅子スペースの位置は、電車が何両編成化によって変わるので、交通機関各社のホームページや駅員に確認してもらうことができます。
例えば、JR東日本では「お身体の不自由なお客さまへ」の中で、車椅子スペースの場所を確認できます。
JR東日本HP:
まとめ
電車などのバリアフリー化が進んで、車椅子利用者の要望に対して、利用時間に関係なく臨機応変に対応できるようになるのがバリアフリーの目標の一つです。
でも交通機関各社の車椅子対応が、それぞれの現場でうまく機能しない場合もあります。
そのため、現実に車椅子で安全かつスムーズに電車を乗降するときは、事前に駅員に対応をお願いする必要があります。
早く車椅子利用者でも、健常者と同じように駅員を通さなくても、乗降できるようになると良いですね。