車いすテニスは、障がい者が車いすに乗って行う非常に高速で技術的なスポーツです。
ほとんどの人は、障がい者とは思えないレベルのスピードとテクニックに驚くでしょう。
外見は車いすに乗っているだけで、一般のテニスと変わらず、ラリーの応酬やサービスエースなどテニスの魅力を十分に感じさせます。
実際には、プレイヤーは大きな筋力と柔軟性を必要とし、体のコントロールを非常に高いレベルでマスターしています。
今回は、車いすテニスと一般のテニスとの違い、車いすテニスで使われているクアードという言葉について説明します。
①2バウンドで返球が可能。 ・・・車いすテニスとテニスにはいくつかのルールの違いがあります。 車いすテニスは車いすに乗ってプレーするため、テニスと比べるとルールに違いがあります。 最も大きな違いは、2バウンドでの返球が認められていることです。 1バウンド目がコートに入れさえすれば、2バウンド目はコート外でもかまいません。 また、2バウンドではなく、1バウンドで返しても問題はありません。 ちなみに2008北京、2012年ロンドン、2021年の東京パラリンピックでシングル3つ目の金メダルを獲得した「国枝慎吾」は、ほとんどのボールを1バウンドで打ち返します。 ②コートやラケット、ボールに違いはない。 ・・・その他のコートの広さや、使用するラケット、ボールも違いはありません。 車いすテニスの革命: 国枝慎吾選手ゴールデンスラムまでの軌跡 単行本 凱旋 9歳で癌になった僕が17歳で世界一になるまでの話 単行本 大きなルールの違いは、前項の2バウンド制がありますが、車いすテニスには一般的なテニスとはかなり異なるルールがあります。 これらのルールは車いすテニス固有のルールであり、試合中に遵守する必要があります。 ①サーブを打つとき ・・・車いすを完全に止め、車いすを一度漕いでからサーブを打てます。 サーブを打つ前に車いすの動きを止めることが大切で、ラインを踏むとフォルトになるので注意しましょう。 ②ボールを打つとき ・・・打つときは、おしりを車いすから浮かせてはなりません。 常におしりを車いすに着けたままで、プレーする必要があります。 ③足を使って車いす操作はNG! ・・・地面に足を付けたり、 ブレーキをかけるときは、手でかけてください。 ④車いすは身体の一部 ・・・車いすはプレイヤーの身体の一部とみなされ、ボールが車いすに触れると相手に点数が入ります。 このため、ボールを打つときは車いすの位置も考慮し、相手の車いすにボールが当たらないように調整する必要があります。 また、車いすテニスの試合中に車いすが故障した場合には、プレーヤーはそのまま続行できますが、故障した車いすを交換することができます。 I am a Dreamer 最速で夢を叶える逆境思考 単行本 車いすでも、車いすじゃなくても、僕は最高にかっこいい。 単行本 車いすテニスには、男子、女子、クアードという3つのクラスがあります。 クアードクラスには、四肢に麻痺(指の機能障害も含む)がある選手を指します。 単に下肢の機能障害だけでなく、手や腕にも深刻な機能障害がある選手がクアードクラスに属します。 ①手とラケットをテープで固定 ・・・クアードクラスの選手は、手や指に深刻な機能障害があることが多いため、ラケットを持つことやボールを扱うことが難しい場合があります。 そのため、テニスを行うために手とラケットをテープなどで、固定することが認められています。 特別な装置を使うこともできます。 ②電動車いすを使用 ・・・自力で車いすを操作することが難しい選手にとって、電動車いすはテニスを行うために不可欠な道具となっています。 電動車いすを使用することで、速度や方向の変更などに制限がなくなり、他の選手との競技が可能となります。 ③ワンバウンドでサーブ ・・・クアードクラスの選手のなかには、上肢の機能障害が重度でラケットを振ることが難しい選手もいます。 そのため、第三者に1度バウンドしてもらった後に、ラケットで打つことが認められたサーブ方式があります。 乗りこえた壁の先に―車いすテニス 三木拓也 (パラリンピックのアスリートたち) 単行本 パラ陸上競技 車いすテニス ボッチャほか: パラリンピック競技 大型本車いすテニスとテニスのルールの違いは?
(テニスとのルールで大きな違いは?)
(車いす使用上のルール)
(クアードとは)
(クアード選手ができること)
まとめ