一般的に、小学校受験対策としてペーパーテストは重要であり、成績によって合否の判定が行われます。
しかし、ペーパーテストで良い成績をとったからといって、無条件に合格が保証されているわけではありません。
高得点をとった子供でも、入学後の集団生活に適応できない子供もいるかもしれません。
そのため、近年入学試験で重要視されているのが「行動観察」です。
入学後の集団生活に向いているか、協調性があるかを試験官が観察し採点します。
今回は、小学校受験での行動観察の対策ポイントについてご紹介します。
小学校の受験での行動観察とは?
(行動観察とは?)
ペーパーテストだけではわからない子供のしつけ、生活習慣、協調性などを観察・分析することで、当該小学校での集団生活や規則をしっかり守ることができるのか判断することです。
現在では、全国的な傾向にある行動観察を、第一次考査の中に含んでいるのが一般的です。
①行動観察の目的は子供を知ること。
・・・どんな子供なのか知りたいのと、協調性があるかなどを確認することが目的です。
②行動観察を重要視する学校もある。
・・・親の前や一人で遊んでいる子供が集団ではどのような態度をとるのかなど、親の気づかないことが多いので、行動観察の中でその子供の性格などを客観的に観察します。
③親に子供の行動を認識してもらう。
・・・親にペーパーテストだけでは合格できないということを自覚してもらい、子供の特性や能力、集団生活への順応性を知ってもらいます。
また行動観察の結果を基に、適切な指導方法や情報を提供し、家庭での環境づくりの参考にしてもらいます。
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小学校受験で行われる行動観察の対策ポイントは?
(行動観察はどんなことをするの?)
①数人の集団で行うことが多い。
・・・一般的には、数人単位で相談しながら自由に積み木をするとか、紙コップを積み重ねる、パズルを完成させるなどの行動があります。
②自由に遊ぶ方法を考えさせることもある。
・・・特定の協同作業をさせること以外に、グループで自由に遊ばせることや、自由に物を制作させる方法を考えさせるということも行われています。
(行動確認の合否判定)
行動確認は対象の子供の行動について総合的な要素で合否を判定します。
総合的な要素は、それぞれの学校によって異なるのではっきりお応えできません。
ただし、例として積み木遊びなどをした場合の簡単な判定を○×でご紹介しますので、参考にしてください。
①リーダーになって、他の子をリードする・・・○
積極性とリーダーシップを発揮しています。
②リーダーに協力的である・・・○
自分がリーダーでなくても、他の子に協力して行動をしているので、協調性があります。
③手伝ってくれた人にお礼が言える・・・○
手伝ってくれたことに、感謝の気持ちを持つことができています。
またお礼が言えるのは、協同作業の基本です。
④後片付けがきちんとできている・・・○
物事が終わったら、きちんと後片付けができるのは家庭でのしつけがしっかりしていることを表します。
⑤消極的な子供に声をかけて一緒に遊ぶ・・・○
仲間外れや人見知りする子供に対して、気を使う優しい子供だと判定されます。
また仲間意識が強く、協調性があります。
⑥勝手に一人で積み木をする・・・✖
協力的でなく、周りに気を使わないこどもだと思われます。
⑦消極的に黙って見ている・・・✖
協調性がなく、物事に積極性が足りません。
⑧大声で出す、喧嘩をする・・・✖
積み木の取り合いをすることや、威嚇するような態度や喧嘩をするのはいけません。
⑨うまくできない子供を馬鹿にする・・・✖
小さい頃から他人を馬鹿にすることは、差別やいじめにつながることもあります。
⑩積んだ積み木を崩してしまう・・・✖
物事に対して乱暴であることや、自分勝手な子供だと思われます。
(行動観察の対策ポイントは?)
前項のような子供の行動は、普段からの家庭内のしつけなどが大きく影響します。
①良いこと悪いことを判断できるようにする。
・・・当たり前ですが、良いこと悪いことを普段から子供に理解してもらいます。
親のいないところでは、悪いことをしてしまうということのないよう、気を付けます。
②困っている人には手助けをする。
・・・子供にいうだけではなく、親としても見本を見せるように手助けを行ないましょう。
③子供が手助けしたら、必ずお礼を言いましょう。
・・・普段からお手伝いなどをしてもらったときは、必ずお礼を言います。
④行動観察は協調性を見る。
・・・行動観察は協調性を判断するのが目的なので、自分一人で行動せずに他の子供と一緒に学び・遊ぶように言いましょう。
⑤対策ポイントは、普段の習慣から。
・・・普段していないことを子供に求めても、突然できるものではありません。
常識的なことを子供に理解してもらうことが、対策のポイントと言えます。
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まとめ
子供の行動観察における行動の判定は常識的なものであり、特別なことを要求するものではありません。
行動観察の対策は、子供自身の生活習慣やしつけにあることを理解しましょう。