参列者が少なく、故人や遺族の意向を尊重した葬儀を希望する方に選ばれています。
家族葬では、故人の家族や親族・親類などからは香典をいただくのが一般的ですが、他の知人や友人、会社の同僚などの参列や香典を辞退することがあります。
これは、家族葬の本旨が親しい人々と共に故人を偲ぶことであり、お金のやり取りを抑える傾向があるためです。
今回は、家族葬で香典辞退と言われたらどうするか、香典辞退でない場合に香典を渡す際の注意点、香典の相場について解説します。
家族葬で香典辞退と言われたらどうする?
家族葬では、参列者が少ないため、香典を辞退するケースが多くなっています。
辞退の連絡がない限り、香典は用意しておくのがマナーですが、辞退された場合は、以下のような対応をしましょう。
(香典辞退の場合)
①遺族の意向を尊重する
・・・家族葬で香典辞退と言われた場合、まずは遺族の意向を尊重することが重要です。
遺族が香典を辞退する理由は、故人の生前からの希望や、遺族の負担を減らしたいなど、さまざまです。
それは彼らの個人的な意思や事情に基づくものなので、無理に香典を渡そうとしないことが大切です。
②理解と尊重の念を示す
・・・香典辞退に対しては、理解と尊重の念を示しましょう。
辞退する際には、丁寧な言葉遣いと感謝の気持ちを伝えることが大切です。
例えば、「お気持ちに感謝し、ご家族の意向を尊重させていただきます。お悔やみの気持ちをお伝えしたく、別途お手紙をお送りいたします」というような言葉で丁寧にお断りしましょう。
③香典以外にお悔やみの気持ちを示す
・・・香典を辞退する場合でも、別の形でお悔やみの気持ちを伝えることができます。
例えば、お花や手紙を送る、葬儀後に直接お悔やみの言葉を伝えるなどの方法があります。
遺族が受け取ることができる形で、お悔やみの気持ちを伝えることが大切です。
④香典辞退の理由を詮索しない
・・・香典を辞退された場合でも、その理由を詮索したり、遺族に負担をかけるようなことは避けましょう。
遺族の気持ちを尊重し、お悔やみの気持ちを伝えることが大切です。
⑤弔電を送る
・・・香典を辞退された場合は、弔電を送ることで、故人や遺族への弔意を表すことができます。
弔電は、葬儀の当日か翌日までに送るのがマナーです。
ただし、弔電は必ず送らなければならないものではないので、特に親しいなど関係が深い以外は送らなくても問題はありません。
⑥供花は届けない
・・・供花は、家族葬の場合、葬儀会場の都合で飾ることができないこともあるので、遺族の希望がある場合以外は届けないようにしましょう。
家族葬で香典を渡す際の注意点は?
家族葬で香典辞退の場合は、香典を渡す必要はありません。
しかし、家族葬でも訃報に香典辞退を明記していない場合や、香典を受け取ることもあります。
そのようなときは、香典を渡してよいのか確認する必要があります。
(香典を渡すときの注意点)
家族葬で香典を渡す際の注意点は、以下のようなものがあります。
①香典の金額
・・・香典の金額は、一般的には知人の場合5,000円〜20,000円程度が適切です。
ただし、地域や関係性によって異なる場合もあります。
親しい関係の場合は、少し高めの金額を渡すことが一般的ですが、相手の経済状況や事情に配慮することも大切です。
②香典には渡す人の名前を書く
・・・香典袋は、きちんと包装された香典袋や封筒に入れ、渡す人の名前を書きます。
また、香典袋は白や黒などシンプルな色合いが一般的です。袋の中に入れるお札は、新札を使うのが一般的ですが、使用済みのお札でも問題ありません。
③直接手渡しする
・・・香典を渡す際には、故人の家族に対してお悔やみの言葉を述べることが適切です。
一言でも心のこもった言葉を伝えることで、故人のご冥福を祈る気持ちを伝えることができます。
以上が家族葬で香典を渡す際の注意点です。
ただし、地域や宗教によって異なる場合もあるため、事前に家族や主催者に確認することもおすすめです。
家族葬の香典の相場は?
家族葬の場合、香典を辞退することが多いようですが、親族や親類は辞退の対象にはなりません。
そのため、参列した場合の香典の相場は次のようになります。
(家族葬の香典の相場)
家族葬の多くは、香典を辞退することが多いため、香典を渡すのは親族・親戚になります。
そして、家族葬の香典の相場は、一般的な葬儀の相場と比べて高くなる傾向があります。
これは参列者が少ないため、一人当たりの香典の金額が高くなるためです。
①祖父母が亡くなった場合
・・・1万円~5万円
②父母が亡くなった場合
・・・3万円から10万円以上
③養父母(配偶者の父母)
・・・父母と同等。
④兄弟・姉妹が亡くなった場合
・・・3万円から5万円
⑤義兄弟・義姉妹が亡くなった場合
・・・兄弟と同等。
⑥叔母叔父が亡くなった場合
・・・1万円から3万円
⑦親族・親戚が亡くなった場合
・・・5千円から3万円
※4万円というのは、死を連想し縁起が悪いと言われているので、避けた方が無難です。
まとめ
家族葬の場合、親族・親戚は一般の葬儀と同じく香典を渡しますが、家族以外の方は香典辞退ということもあります。
家族葬の香典については、家族(親族・親戚など)と家族以外では扱いが異なるので注意してください。