私達は日常生活の中で、様々な生活音を聞いています。
そして突然の騒音や聞きなれない音はびっくりしますが、生活上で発生する音については、それほど気にしないで過ごしていると思います。
ところが、一般的に気にしないような音にもイライラしてしまうような、音に敏感な人がある一定の割合でいると言われています。
このような人達を「神経質」な人と言うことが多いですが、そのほかに「HSP」ではないかと言う人もいるようです。
今回は、音が気になってイライラする人は神経質なのか、それともHSPなのか、またHSPの特徴やその対処方について解説します。
音に敏感で気になるのは神経質?またはHSP?その違いは?
(神経質とは)
周りの環境の変化や刺激に対して、過敏に反応しやすい性質で、情緒的に不安定でもあり、細かいことまで気にしてしまうことを言います。
日本の精神科医「森田正馬」が研究・提唱した精神医学の概念で、次の3タイプがあります。
①普通神経質
・・・不眠、めまい、やる気がでない、注意散漫、頭痛、取り越し苦労などの症状。
②脅迫神経症
・・・病気に対する恐怖、対人恐怖、不潔な物に対する恐怖、先端恐怖、広場恐怖、狭い所に対する恐怖などの症状。
③発作性神経症
・・・パニック障害とも言い、不安感で心悸亢進、呼吸困難などを発作的に繰り返す症状。
(HSPとは)
①生まれつき周りの環境に敏感な人
・・・Highly Sensitive Person(非常に敏感な人)を略した言葉で、神経質と呼ばれる人と同じように、周りの環境変化や刺激に過敏に反応してしまいます。
神経質との違いは、HSPは「これらの性質を生まれつき持っている人」という意味であり、後天的に神経質の症状が発生した人は該当しません。
②HSPは病気ではない
・・・その人の生まれつきの性質なので、精神的な疾病でもなく、またパニックや発作を起こすことはほとんどありません。
ただし、他の人が気にしないような些細な刺激にも過敏に反応するので、気を使い過ぎて興奮状態が長引くことや疲れてしまうことが多いです。
全人口の15~20%(約5人に1人)がHSPと想定されているので、結構周りを見ると該当する人がいるのではないでしょうか。
(音に対する反応は?)
音に対する過敏な反応は、神経質とHSPで共にみられることがあります。
神経質の症状にも様々なものがありますが、その一部を、「生まれつき持っている人」がHSPという理解でよいでしょう。
また、神経質な人は音に対して不安や極度にびっくりするとか、恐怖感や不安に思うことが多いようです。
HSPの場合は生まれつき、周りの音などに敏感ではありますが、その音に対して恐怖心よりも何か気になるという好奇心の方が強い傾向があるようです。
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音が気になってイライラするのはHSPの特徴?
(HSPは病気ではない?)
HSPは精神医学の定義ではなく、心理学者のアーロン博士により定義された「生まれつき刺激に過敏に反応する人」のことをいうので、精神的疾病とは異なります。
すなわち、HSPは病気ではないというのが特徴の一つです。
そのためHSPは病気ではないので、治療法はありません。
(イライラするのはHSPではなく、病気?)
①イライラするのは病気かも。
・・・周りの音が気なってイライラする場合は、HSPというよりも「うつ病」や「自律神経失調症」の可能性があります。
例えば以前は気にならなかったけど、近頃気になるようになって、めまい、耳鳴り、立ち眩み、胸が締め付けられる感じがするなど、肉体的に症状がでたときは、できるだけ早く病院へ行って治療を受けることをおすすめします。
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音にイライラすることの対処法は?
(対処法の一部をご紹介)
イライラすることで、肉体的な症状が出た場合は病気の可能性がありますが、症状が軽い場合は次の対処法を試してみましょう。
①音を防ぎます
・・・騒音を打ち消すノイズキャンセリングヘッドホンやイヤホンを付けると、音の反応がある程度軽減されます。
②生活環境の見直し
・・・ストレスや疲労などを感じるような生活を見直し、休養や睡眠をしっかりとりましょう。
③自分の感情を落ち着かせる
・・・周りの環境に気を使いすぎないように、マイペースを心掛けることや一人になって自分の感情を取り戻すようにします。
ゆったりとした時間を過ごすようにしましょう。
④ストレス解消
・・・自分なりのストレス解消法を見つけて発散します。
スポーツ、ストレッチ、読書、音楽鑑賞などの趣味などで、リラックスするのも良いですね。
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まとめ
周りに音を非常に気にする人には、HSPと 神経質な人とがいます。
HSPは病気ではないので、治療することはできません。
神経質の方は、症状によって病院へ行って治療をしてもらうか、軽いうちに対処方法を行い、様子をみてみましょう。