健康志向の方々にとって欠かせない「ごま」。
その小さな粒には豊富な栄養価が秘められており、白ごまと黒ごまには、それぞれ異なる効果や成分が含まれています。
食べ合わせや摂取量にも注意が必要で、すりごまといりごまの違いも知っておくとより効果的な摂取が可能です。
特に妊婦の方にとっても、ごまは重要な食材の一つであり、ビタミンやセサミンなどが含まれています。
今回は、ごまの種類や食べ合わせのポイント、栄養価と効果・効能、妊婦におすすめの摂取方法や注意点について解説します。
白ごまと黒ごまの栄養の違いや食べ合わせのポイントは?
(ごまの種類)
ごまは、生のごまは硬く香りが悪いため、炒る(いりごま)、切る(きりごま)、ひねりつぶす(ひねりごま)、すり潰す(すりごま)などのように、細かくして料理の薬味などとして使用します。
また、色としては白ごま、黒ごまがあり、外見の色以外にもいくつかの栄養成分の違いがあります。
以下に、それぞれの特徴と食べ合わせのポイントをまとめてみました。
(白ごまの特徴と栄養成分)
①外見と風味
・・・白ごまは淡い色合いで、風味は比較的マイルドです。
②栄養成分
・・・主な成分には、ビタミンB1、葉酸、カルシウム、鉄などが含まれています。
・・・白ごまはサラダや和え物、スイーツなどに使われ、料理に馴染みやすい特徴があります。
(黒ごまの特徴と栄養成分)
①外見と風味
・・・黒ごまは濃い色合いで、風味はよりコクがあります。
②栄養成分
・・・セサミンやアントシアニンなどのポリフェノールが豊富に含まれています。
これらの成分には、抗酸化作用があります。
・・・黒ごまは主に和菓子やおにぎり、デザートなどに使われ、風味を楽しむ料理に適しています。
(食べ合わせのポイント)
①バランスの取り方
・・・白ごまと黒ごまをバランスよく摂ることで、異なる栄養成分を効果的に摂取できます。
②香りと風味を楽しむ
・・・料理において、風味や香りを考慮して使い分けることで、食卓にアクセントを与えることができます。
白ごまと黒ごまは異なる特徴を持ち合わせていますが、食事のバリエーションを豊かにするために組み合わせて利用することもおすすめです。
ごまの栄養価と効果を徹底解説!知っておきたい成分と効能は?
(ごまの栄養価)
ごま(いりごま)100g当り栄養価:日本食品標準成分表(八訂)増補2023参照
ごまの栄養価を栄養があるので知られている大豆(ゆで)と比較してみました。
( )は大豆の数値です。
①カロリー:605kcal(163kcal)
②タンパク質:20.3g(14.8g)
③脂質:54.2g(9.8g)
④炭水化物:18.5g(8.4g)
⑤カリウム:410mg(530mg)
⑥カルシウム:1200mg(79mg)
⑦マグネシウム:360mg(100g)
⑧鉄:9.9mg(2.2mg)
⑨ビタミンB1:0.49mg(0.17mg)
⑩ビタミンB2:0.23mg(0.08mg)
⑪ビタミンB6:0.64mg(0.10mg)
⑫葉酸:150μg(41μg)
⑬食物繊維総量:12.6g(8.5g)
(ごまと大豆との栄養比較)
大豆を1.0とした場合のごまの栄養量は、以下のとおりです。
・カロリー:約3.7倍
・タンパク質:約1.4倍
・脂質:約5.5倍
・耐水化物:約2.2倍
・カリウム:約0.8倍
・カルシウム:約15.2倍
・マグネシウム:約3.6倍
・鉄:約4.5倍
・ビタミンB1: 約2.9倍
・ビタミンB2: 約2.9倍
・ビタミンB6:約6.4倍
・葉酸:約3.7倍
・食物繊維総量:約1.5倍
(ごまの効果と効能)
ごまと大豆を比較してみると、カリウム以外のほとんどの栄養成分は、ごまの方が数倍多いという結果になりました。
ごまにはかなりの栄養が含まれているという結果になりましたが、ごまだけで100gを食べるということは難しく、せいぜい大さじ2杯(約15g)程度となります。
①抗酸化作用
・・・ポリフェノールが豊富に含まれており、細胞を酸化から保護し、老化の防止に寄与します。
②骨や歯の健康維持
・・・カルシウムの含有量が高く、骨や歯の形成と健康な状態をサポートします。
③貧血予防
・・・鉄の摂取ができ、貧血の予防や改善に役立ちます。
④神経や筋肉のサポート
・・・ビタミンB1やマグネシウムが神経や筋肉の正常な機能を維持し、ストレスの軽減に寄与します。
妊婦におすすめの摂取方法とごまの取りすぎや注意点は?
妊婦におすすめのごまの摂取方法や、取りすぎに注意するポイントがあります。
妊婦の方がバランスのとれた食事を心がけ、栄養を摂取する際に以下の点に留意すると良いでしょう。
(妊婦におすすめのごまの摂取方法)
①サラダやヨーグルトにトッピング
・・・ごまをサラダやヨーグルトにトッピングすることで、風味と栄養を手軽に摂取できます。
②胡麻和えやごまだれを利用
・・・ごまを使った胡麻和えやごまだれを使って、おかずや麺類を風味豊かにして摂る方法もおすすめです。
③いりごまやすりごまの活用
・・・いりごまやすりごまは、料理に馴染みやすく、栄養を摂りやすい形態です。
炒り物やおにぎり、お茶漬けなどに利用できます。
④ごま油を調理に使用
・・・ごま油は風味があり、調理に使用することで栄養価を摂ることができます。
ただし、適量に留めるようにしましょう。
(ごまの取りすぎや注意点)
①カロリーに注意
・・・ごまは栄養価が高い反面、カロリーも比較的高いです。
過剰な摂取は避け、バランスの取れた食事を心がけましょう。
②酸化に注意
・・・ごまは脂質を多く含んでおり、酸化しやすい性質があります。
開封後は密閉容器に保存し、新鮮な状態を保つように心掛けます。
③アレルギーの確認
・・・ごまアレルギーのリスクがある場合は注意が必要です。
アレルギーの症状がある場合は医師に相談しましょう。
④過剰なセサミンの摂取に注意
・・・過剰なセサミンの摂取が報告されているわけではありませんが、サプリメントや大量のごま油を摂る場合は医師のアドバイスを仰ぐと安心です。
⑤ごまの摂取量
・・・1日大さじ1~2杯(約10g)のごまを食べるのがおすすめです。
まとめ
妊婦の方は特に、適切な栄養バランスを考慮し、個々の健康状態に合わせて食事を摂るよう心がけましょう。
必要な栄養素を十分に摂るためにも、食事全体のバリエーションを豊かにすることが重要です。