フードロスとは、本来食べられるにもかかわらず、捨てられてしまう食品のことで、世界中で深刻な問題となっています。
そしてフードロスの削減については、持続可能な開発目標(SDGs)の一環として、緊急の課題となっています。
今回は、SDGsとフードロスの原因は何か?またSDGs達成のためのフードロス削減アプリの活用法、自宅でできるフードロスのポイントについて解説します。
SDGsとは?フードロスの原因は?
(SDGsとは?)
SDGs(Sustainable Development Goals)は、国連が2015年に採択した17の持続可能な開発目標のことです。
これらの目標は、世界中の国々が2030年までに達成するための指針となるべきもので、持続可能な開発のための幅広い課題に焦点を当てています。
SDGsは貧困削減、飢餓の撲滅、教育の普及、健康へのアクセス向上、ジェンダー平等、クリーンエネルギーの利用、気候変動対策など、多くの分野にわたる目標を定めています。
その目標の中には、2030年までに事業系食品ロスと家庭系食品ロスを半減させるという目的を定めています。
(フードロスの原因は?)
フードロスの原因は複数あり、以下の要因が主な役割を果たしています:
①食品供給チェーンの問題
・・・食品の生産過剰、収穫、輸送中の損傷、貯蔵、流通、賞味期限の超過など、供給チェーン全体での問題がフードロスを引き起こします。
例えば、収穫時の選別不良、運送中の食品の破損、適切な冷蔵設備の不足などが原因となります。
②消費者の行動
・・・食品の過剰な購入、食品の賞味期限や消費期限を守らない、食べ残しなど食材の計画的な使用の欠如など、消費者の行動もフードロスの原因です。
③食品産業の慣行
・・・商業施設やレストラン、スーパーマーケットが食品を廃棄する慣行が、大規模なフードロスを引き起こすことがあります。
④貧困とアクセス不足
・・・一部の地域や人々が食品にアクセスできないため、食品が無駄になることがあります。
(日本のフードロス)
日本では、2021年度(2023年度消費者庁公表)年間約523万トンのフードロスが発生しています。
これらの要因に取り組むために、持続可能な生産と消費の実践、消費者教育、効率的な食品供給システムの改善、寄付とリサイクルの促進など、さまざまなアプローチが採られています。
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SDGs達成に向けた通販でのフードロス削減アプリの活用法とは?
(アプリの活用法)
①割引価格で購入
・・・アプリを活用して、賞味期限が近づいている食品や、端数在庫を割引価格で購入します。
通販では、注文間違いや賞味期限切れなどの理由で、食品ロスが発生しやすい傾向にあります。そのため、アプリを活用して、賞味期限が近づいている食品や、端数在庫を割引価格で購入することで、食品ロスの削減に貢献することができます。
②食品ロスに関する情報や啓発活動に参加する
・・・アプリによっては、食品ロスに関する情報や啓発活動に参加できるものもあります。
これらの情報や活動に参加することで、食品ロスについて理解を深め、削減に取り組む意識を高めることができます。
(フードロス削減アプリ)
具体的なアプリとしては、以下のようなものが挙げられます。
①TABETE
・・・TABETEは、飲食店や食品メーカーから余剰や規格外の食品を、通常価格の半額以下で購入できるアプリです。
公式HP:
②フードパントリー
・・・フードパントリーは、食品ロスを削減するために、食品メーカーや小売店が寄付した食品を、生活困窮者などに無償で提供するアプリです。
③フードドライブ
フードドライブは、家庭で使いきれない食品を、フードバンクやフードシェアリング団体に寄付できるアプリです。
これらのアプリを活用して、SDGs達成に向けたフードロス削減に取り組んでみてはいかがでしょうか。
※ 横浜市の例
(通販でのフードロス削減の注意点は?)
以下に、通販でのフードロス削減アプリを活用する際の注意点もご紹介します。
①賞味期限や保存方法を確認
・・・アプリを利用する際には、賞味期限や保存方法を必ず確認する
賞味期限が切れている食品や、保存方法を守らないと傷みやすい食品は、食べないように注意しましょう。
②食べきれる量だけ購入する
・・・アプリを利用する際には、食べ切れる量だけ購入する
食べ切れない量を購入すると、食品ロスの原因となります。
③食品ロス削減に取り組む意識を持つ
・・・アプリを利用する際には、食品ロス削減に取り組む意識を持つ。
アプリを利用するだけでなく、食品ロスについて理解を深め、削減に取り組む意識を高めることも大切です。
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フードロス削減のためのポイント!自宅でできることは?
(フードロス削減のポイント)
自宅でフードロスを削減するためにできるポイントは次の通りです:
①食品の適切な保管
・・・食品を適切に保存し、賞味期限や消費期限を守ることが大切です。
食品の保存容器や消費期限を書いたラベルを活用して、食材の鮮度を維持しましょう。
②食材の計画的な購入
・・・食材を購入する際に、実際に必要な分量を計画的に購入しましょう。
また、買おうとし思っている食材が、現在保管していないかも確認しましょう。
食材を過剰に買うことがフードロスの原因となります。
③食事プランの策定
・・・週の食事プランを立てて、購入した食材賞味期限の短くなったものから、計画的に消費するよう心がけましょう。
食事プランを立てることで、余剰の食材を減らすことができます。
④食材の再活用
・・・食材の残り物や余剰食材を別の料理に再利用しましょう。
例えば、野菜の余りをスープに加えたり、パンの古くなった部分をパン粉にしたりできます。
⑤食材の処分方法
・・・食材の残り物を適切に処分する方法を知っておきましょう。
有機廃棄物をリサイクルできる場合は、それを行いましょう。
⑥食品の選別と保存
・・・食材の選別を行い、傷んだ部分を除去して保存しましょう。
野菜や果物は適切な温度や湿度で保存し、長持ちさせることができます。
⑦食品の安全性
・・・食品の安全性に関するガイドラインに従い、食中毒を予防するために適切な調理と保存方法を守りましょう。
⑧食品寄付
余剰の食品を地元の食品銀行などに寄付することで、食品ロスを減らし、地域社会に貢献できます。
これらのポイントを実践することで、自宅でフードロスを削減することができます。
個人の努力が積み重なり、持続可能な食品供給に寄与するのに役立ちます。
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まとめ
フードロスの原因は生産や流通、個人消費など様々な段階で発生しています。
個人個人がフードロスへの理解を深め、小さな行動を起こすこともフードロス削減につながります。
ぜひ、SDGs達成のために、フードロス削減に取り組みましょう。