一眼レフカメラやミラーレスカメラで撮影を楽しむ方にとって、レンズ選びは悩ましいものです。
ズームレンズの便利さに惹かれる一方で、高画質を求めるなら単焦点レンズという方も多いですね。
ズームレンズとは異なり、焦点距離が固定されたレンズである単焦点レンズは、高画質、明るい開放F値、美しいボケ効果など、多くの魅力を備えています。
今回は、単焦点レンズの基礎知識や、ブームレンズと単焦点レンズのメリット・デメリット、単焦点レンズのおすすめの撮り方について解説します。
単焦点レンズの基礎知識
(単焦点レンズとは?)
つまり、ズーム機能がなく、一定の画角でしか撮影することができません。
その代わり、光学系がシンプルであり、明るいレンズを作りやすいという特徴があります。
(単焦点レンズの種類)
単焦点レンズは、大きく分けると主に以下の3つの種類に分類されます。
①広角レンズ
・・・10mm~35mm、広い範囲を写せるレンズ
②標準レンズ
・・・40mm~60mm、人の視界に近い画角のレンズ
③望遠レンズ
・・・中望遠85mm~135mm、望遠185mm以上、遠くの被写体を大きく写せるレンズ
(ズームレンズとの違いは?)
①単焦点レンズ
・・・焦点距離 固定、画角 固定、構造 シンプル、開放F値 明るい、価格 比較的安価。
単焦点レンズは固定された焦点距離であり、ズーム機能がないため、光学系が単純化され、画質や明るさが向上します。
②ズームレンズ
・・・焦点距離 可変、画角 可変、構造 複雑、開放F値 暗い場合が多い、価格 比較的高価。
ズームレンズは、複数の焦点距離をカバーすることができます。
つまり、広角から望遠まで幅広い画角で撮影することができます。
(50mmと35mm、それぞれの魅力とは?)
50mmと35mmは、単焦点レンズの中でも特に人気のある焦点距離です。
それぞれ以下のような特徴があります。
①50mm
・・・人間と同じくらいの画角なので、自然な視界に近い写真が撮れます。
ポートレートやスナップ写真に最適です。
比較的安価なレンズが多いです。
②35mm
・・・広い画角なので、風景写真や室内撮影に最適です。
50mmよりも開放F値が明るいレンズが多いです。
近距離撮影にも適しています。
富士フイルム(FUJIFILM) X 交換レンズ フジノン 単焦点 標準 コンパクト XC35mm F2 F XC35MMF2
Nikon 単焦点レンズ NIKKOR Z 40mm f/2 Zマウント フルサイズ対応 ブラック
ズームレンズ vs 単焦点レンズ:メリットとデメリットを比較
ズームレンズと単焦点レンズ、それぞれ異なる特徴を持ち、それぞれメリットとデメリットがあります。
(単焦点レンズ)
①メリット
・光学系がシンプルであり、高い画質を実現できます。
これは、レンズ構造がシンプルで、光学的な劣化が少ないためです。
・広い絞り値で明るいレンズが多く、暗所での撮影やボケ味の表現が優れています。
開放F値を持つレンズが多いので、暗い場所でも手ブレやノイズを抑えた撮影が可能です。
・ボケ効果を活かした美しい写真表現が可能です。
・ズームレンズよりも軽量コンパクトなものが多いです。
②デメリット
・一つの焦点距離に固定されているため、構図を変える際にはカメラ位置を移動させる必要があります。
構図を決めるには、被写体までの距離を自分で調整する必要があります。
・被写体に近づく際にはズーム機能がないため、撮影距離を調整する必要があります。
・異なる焦点距離で撮影したい場合は、レンズを交換する必要があります。
・広角や望遠など、焦点距離によって得意な撮影シーンが決まっています。
(ズームレンズ)
①メリット
・広い焦点距離範囲をカバーし、様々なシーンに対応できます。
被写体に近づいたり遠ざかったりすることで、構図を自由に決めることができます。
・一つのレンズで多様な撮影が可能であり、持ち運びやすい。
1本で様々な焦点距離をカバーできるので、レンズ交換の手間が省けます。
・旅行やイベントなど、様々なシーンで活躍します。
荷物を減らしたい場合や、状況に合わせて画角を変えたい場合に便利です。
②デメリット
・光学系が複雑であり、画質や明るさが単焦点レンズに比べて劣ることがある。
・重量や大きさが大きいことがあるため、持ち運びに不便な場合がある。
・単焦点レンズと比べると、価格が高い傾向があります。
これは、製造コストの高さが原因です。
Nikon 単焦点レンズ AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G ニコンDXフォーマット専用
ソニー(SONY) 標準単焦点レンズ APS-C E 35mm F1.8 OSS デジタル一眼カメラα[Eマウント]用 純正レンズ SEL35F18
単焦点レンズのおすすめの撮り方は?
(風景撮影の撮り方は?)
①広角レンズを使う
・・・風景撮影には、広角レンズがおすすめです。
広角レンズを使うことで、広い景色をダイナミックに表現することができます。
画角を考慮して遠景から手前の要素までバランスよく配置し、深い奥行きを演出します。
②絞りを絞って全体にピントを合わせる
・・・風景撮影では、全体にピントを合わせることが重要です。
適切な絞り値を選択して、被写体全体がシャープに写るようにします。
F8〜F16の間の絞り値が一般的です。
③三脚を使う
・・・風景撮影では、手ブレを防ぐために三脚を使うことをおすすめします。
④フィルターを使う
・・・NDフィルターやPLフィルターを使うことで、露出を抑えたり、空や水面の色を鮮やかに表現することができます。
(夜景撮影の撮り方は?)
①明るいレンズを使う
・・・夜景撮影には、明るい開放F値のレンズがおすすめです。
明るいレンズを使うことで、暗い場所でも手ブレやノイズを抑えた撮影が可能になります。
②三脚を使う
・・・夜景撮影では、手ブレを防ぐために三脚を使うことをおすすめします。
③長時間露光を使う
・・・長時間露光を使うことで、光跡や夜景の雰囲気を表現することができます。
ワイドオープンな絞り(例えばF1.8)を使って、暗所でも明るく被写体を撮影します。
④ノイズリダクションを使う
・・・長時間露光で撮影した写真は、ノイズが出やすいので、ノイズリダクション機能を使うことをおすすめします。
(ポートレート撮影の撮り方は?)
①標準レンズを使う
・・・ポートレート撮影には、標準レンズがおすすめです。
標準レンズを使うことで、自然な視界に近い写真が撮れます。
②ボケ効果を活かす
・・・単焦点レンズは、開放F値が明るいものが多いため、ボケ効果を活かした写真表現ができます。
③背景に注意する
・・・ボケ効果を活かすためには、背景に注意する必要があります。
ごちゃごちゃした背景ではなく、シンプルな背景を選ぶようにしましょう。
④ピントをしっかり合わせる
ポートレート撮影では、ピントをしっかり合わせることが重要です。
特に、瞳にピントを合わせましょう。
Pentax 広角 単焦点 M42 Super Takumar 55mm F1.8
YONGNUO Canon YN50mm F1.8 単焦点レンズ キャノン EFマウント フルサイズ対応 標準レンズ
まとめ
単焦点レンズは、使い方をマスターすれば、写真表現の幅を広げてくれる素晴らしいレンズです。
ぜひ、色々なレンズを試してみて、自分に合った1本を見つけてください。