
旧暦の8月15日にあたる「十五夜」。
日本では古くから、美しい満月を眺める「お月見」の風習が親しまれてきました。
十五夜といえば「すすき」を飾るのが定番ですが、なぜすすきが必要なのか、その本当の理由をご存知でしょうか?
今回は、十五夜にすすきを飾る意味や由来をわかりやすく解説します。
さらに、実は大きく異なる「本州と沖縄のお月見文化の違い」についても詳しくご紹介します。
***目次***
十五夜にすすきを飾る意味を子どもに伝えよう!

十五夜(じゅうごや)ってどんな日?
十五夜とは、旧暦の8月15日に見られる、1年の中でとっても綺麗な満月の日のことです。
「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」とも呼ばれ、現在の暦では9月7日〜10月8日頃にあたります。
日本では昔から、この美しいお月様を眺めながら、秋の収穫に感謝するお祭りを大切にしてきました。
なぜ十五夜に「すすき」を飾るの?
お月見といえば「すすき」がお決まりですが、これには子どもたちにも教えてあげたい、素敵な理由がいくつかあります。
① お米(稲穂)の代わりに神様へ感謝するため
昔の人は、満月を「神様からの恵み(豊作)のシンボル」として大切にしていました。
本当は秋に収穫する「お米(稲穂)」をお供えしたいのですが、十五夜の時期はまだお米が実る前。
そこで、形が稲穂にそっくりな「すすき」を代わりに飾って、「今年もたくさんお米が育ちますように、ありがとうございます」と感謝を伝えたのが始まりと言われています。
② 魔除け(お守り)として家族を守るため
すすきは茎の中が空洞になっていて、そこには「神様が宿る」と信じられていました。
また、切り口や葉の先が鋭いことから、「悪いもの(邪気)を追い払う」という魔除けの意味もあります。
③ 自然の強さや、みんなの願いを込めるため
風に吹かれても折れないしなやかなすすきは、自然の力強さの象徴でもあります。
満月の特別な夜にすすきを飾りながら、「家族みんなが元気に過ごせますように」と心の中で願い事をしてみるのも、お月見の素敵な楽しみ方ですね。
十五夜は「すすき」を飾る他に何をするの?お月見の定番とは

十五夜といえば「すすき」がパッと思い浮かびますが、実はそれ以外にも、私たちが古くから受け継いできた素敵な習慣がたくさんあります。
1. まんまるの「お月見団子」や秋の味覚を味わう
満月に見立てて丸く作ったお団子をお供えし、その後でみんなで美味しくいただきます。
収穫への感謝を込めて、この時期に採れる里芋やさつまいも、栗、豆などを一緒にお供えするのも定番です。
2. のんびり夜空を見上げて「月を愛でる」
ベランダや庭先に椅子を出して、ただじっくりと満月を眺める。
これこそが一番の贅沢な過ごし方かもしれません。
昔の人は月を見ながら詩を詠んだりしましたが、現代なら「月の中にうさぎが見えるかな?」と子どもと話したり、お月様にまつわる絵本を読んだりするのも素敵ですね。
3. 使い終わった「すすき」をお守りにする
十五夜で飾ったすすきは、そのまま捨ててしまってはもったいない!
地域によっては、お月見が終わった後のすすきを「お守り」として家の軒先に吊るしたり、田畑に立てたりする風習があります。
すすきに宿った神様が、1年間家族を病気から守ってくれると信じられているからです。
4. 地域の「お月見イベント」に参加してみる
日本各地では、十五夜に合わせてライトアップイベントや、伝統的なお祭りが開催されることもあります。
地元の文化に触れたり、いつもと違う特別な夜の雰囲気を味わいに出かけたりするのもおすすめです。
本州とは大違い!沖縄のユニークな「十五夜(お月見)」文化

日本全国で行われる十五夜ですが、実は沖縄には、本州とはひと味もふた味も違う独自のユニークな風習が残っています。
1. お団子じゃない!?伝統のお供え物「フチャギ」
本州では丸いお月見団子が定番ですが、沖縄では「フチャギ」という独特なお餅をお供えします。
これは、細長いお餅のまわりに、塩茹でした小豆(あずき)を潰さずにそのまま、まぶしたものです。
・お餅
満月(お月様)
・たくさんの小豆
子ども(子孫繁栄や魔除け)
を意味しており、「縁起物」として手作りしたり、スーパーで買ったりして用意します。
2. お供えする場所は「火の神様」と「仏壇」
本州では月が見える窓際やベランダにお供えすることが多いですが、沖縄では少し違います。
沖縄の家庭に古くから伝わる「ヒヌカン(火の神様・台所の神様)」と、ご先祖様が眠る「仏壇」の2箇所にしっかりとお供えをして、日頃の感謝と家族の健康を祈るのが一般的です。
3. 夜を徹して盛り上がる「十五夜綱引き」
本州では静かに月を眺めるイメージが強い十五夜ですが、沖縄では大盛り上がりの行事になります。
沖縄各地では、十五夜に合わせて地域全体の「大綱引き」が行われます。
「那覇」「糸満」「与那原」の三大綱引きなどが有名で、東西に分かれて巨大な大綱を引き合い、無病息災や商売繁盛を豪快に祈願します。
4. 伝統芸能を楽しむ「八月踊り」
十五夜の前後には、豊作を祝う伝統芸能「八月踊り」が各地で披露されます。
華やかな衣装を身にまとって踊る民族踊りで、国の重要無形民俗文化財に指定されている地域もあるほど、沖縄の人々にとって大切な伝統行事となっています。
まとめ
今年の中秋の名月は、ぜひ大切な人と一緒に夜空を見上げてみてください。
お月様を見ながら「なぜすすきを飾るのか」を家族や子どもたちに話してあげると、いつものお月見がもっと特別な思い出になりますよ。