喪中とは、近親者が亡くなった場合に、故人の死に対して冥福を祈り、一定の期間祝い事や晴れがましいことを慎み喪に服することを言います。
神道では死は穢れ(けがれ)とされているので、近親者が亡くなった家から穢れが他の者に移らないにしなければなりません。
そのため、穢れが無くなるまで社交的なことを控えます。
年賀状の欠礼を事前に送付する喪中はがきも、喪中に行うことの一つです。
今回は、初詣に行く時期が喪中のときに、神社へ参拝することや、鳥居をくぐることもだめなのか、喪中に該当する近親者とは何親等までなのかについて解説します。
神社への初詣は喪中に行くのはダメ?鳥居をくぐるのもダメ?
(初詣とは)
一般的には、一年の中で、年が明けてから最初に神社や寺院にお参りに行くことを言います。
ただし、初詣する時期については特に定められた規定は無く、例えばその年の秋に行っても初詣ということや、正月の三が日や一月中に参拝することを初詣という考え方もあります。
日本の神社寺院では、明治神宮や成田山新勝寺、川崎大師などの約300万人を超える初詣が有名です。
(喪中に神社への参拝はできる?)
神社は神道なので、喪中の参拝については次のようなマナーがあります。
①喪中に神社へ参拝(初詣)はしない。
・・・基本的に死を穢れと捉える神道の神社は、喪中に参拝することはできません。
②おみくじは引けない。
・・・神社に足を入れることができないので、おみくじや縁起物は買えません。
③厄払いはできない。
・・・神社に足を入れることができないので、厄払いはできません。
厄払いをするのは、忌中期間が過ぎてからならできます。
(喪中に神社の鳥居をくぐるのは?)
神社の鳥居の中には、神社本殿から離れた場所にありますが、鳥居だけくぐるのはどうでしょうか?
①鳥居は神社の入り口
・・・鳥居は神社において、神域と人間が住む俗界を分ける結界であり、神域への入り口であり通り道でもあります。
鳥居の内側は神様がお鎮まりしている神域なので、喪中で穢れている人は入ることを許されません。
②鳥居をくぐることはできない
・・・そのため、喪中の間はくぐることも控えるようにしてください。
結果的には、喪中に神社全手に入ることはできません。
鳥居をくぐることができるのは、忌明けを過ぎてからですが、その時は参拝もできることになります。
(喪中に寺院へは行けるの?)
神社は神道、寺院は仏教なので、喪中に対する考え方は違います。
①仏教では死を穢れと考えない
・・・仏教にも喪中がありますが、死を穢れとは考えません。
そのため、喪中で寺院に参拝しても穢れることが無いので、初詣に出かけることに問題はありません。
喪中に神社へ初詣に行けない理由は?
(死を穢れとする)
神道でいう「穢れ」とは、死や病気などで生じる忌まわしい不浄な状態のことを言います。
神道では死を穢れと考えますが、神様はこの穢れを嫌います。
神社へお参りに行く場合、穢れた状態で訪れることは、神様に対して穢れを持ち込むということなのです。
(初詣はいつになったらできる?)
①忌中明けから参拝できる。
・・・一般的には、忌中明け(亡くなってから50日後)なら初詣や参拝を行なっても良いといわれています。
仏教の忌中明けは49日後であり、神道は1日多い50日後なので、間違えないようにしてくださいね。
②神社によっては考え方が異なる。
・・・全国全ての神社が忌中明けであれば、初詣や参拝ができるというわけではありません。
神社の中には、忌明けを過ぎても喪中の一年間は参拝を避けるべきという考えの神社があります。
同じ神道でも神社によって考え方が違うこともあるので、行こうと思っている神社に喪中でも参拝を行うことができるのかを確認することをおすすめします。
③参拝できるかは神社による。
・・・ネット情報などで忌中明けならOKとか、一年間は避けるべきなど色々解釈していることもあります。
しかし喪中の初詣や参拝については、参拝客などの都合や考えではなく、あくまでも受け入れる神社側の考えによります。
自分なりの都合のよい解釈をして、穢れを神社に持ち込まないようにしましょう。
無理して押しかけても、良いことは起きないと思います。
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喪中になる範囲は何親等まで?
(喪中の範囲は故人からみて何親等まで?)
親等は次のとおりですが、血族と姻族の親等と同じなので、姻族の場合は「配偶者の○○」と読み替えてください。
①0親等・・・配偶者
②1親等・・・父母、子
③2親等・・・祖父母、兄弟姉妹、孫
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まとめ
喪中なので神社へ初詣に行けないとがっかりする人もいるでしょうが、どうしても初詣に行きたい方は寺院にお参りに行きましょう。
初詣は神社、寺院のどちらでも構わないとされています。
そして寺院は神道と違い仏教なので死を穢れとは考えず、喪中に初詣に行っても問題はありません。