結婚は人生の一大イベントであり、一般的には結婚した報告を、親族や会社の同僚や上司、友人などに、「結婚しました」という報告はがきで伝えます。
しかし結婚報告する前に、身内に不幸があった場合は喪中となるため、結婚報告をしてよいのか迷ってしまう人が多いと思います。
なぜかというと、喪中は故人の冥福を祈る期間であり、結婚報告などの慶事を行うのはマナー違反とされているからです。
今回は、喪中に結婚報告をすることができるのか、喪中はがきや年賀はがきで、結婚報告を兼ねることができるのか、また喪中になったときの結婚報告の伝え方・書き方はどうするとよいのかについて解説します。
喪中に結婚報告をどうしたらよいのか、悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
結婚報告のマナー!喪中に結婚報告はできるのか?
(喪中とは?)
家族など身内の人が亡くなったときに、遺族が一定期間喪に服して故人の冥福を祈り、祝い事や派手なことを控える期間を言います。
一般的に仏教では四十九日、神道では五十日までを忌中と言い、一周忌までを喪中とすることが多いです。
(喪中の対象)
喪中の対象は、一般的に2親等までと言われています。
2親等とは、本人の配偶者、本人と配偶者の父母・祖父母、兄弟・姉妹、子、孫になります。
また2親等以外でも、とても親しくしていた親族や同居人などを個人的判断で、喪中の扱いをしても差し支えないとされています。
(結婚報告のマナー)
結婚報告のマナーには、次のものがあります。
①タイミングを検討する
・・・結婚報告は、できる限り早く行うことが一般的です。
親しい友人や家族には、結婚が確定したらできるだけ速やかに知らせることが良い習慣です。
②形式を選ぶ
・・・結婚報告を行う方法は様々です。
電話、直接会って伝える、メール、はがき、手紙、招待状などが一般的です。
③言葉選びに注意
・・・結婚報告の際、感謝の気持ちや幸せを伝える言葉を選びましょう。
相手に祝福されることを望むことが多いでしょう。
④感謝の意を表す
・・・結婚報告の際に、感謝の気持ちを表すことが大切です。
親しい友人や家族には、感謝状や個別のメッセージでお礼を述べることが良いアイデアです。
(喪中に結婚報告はできるのか?)
結婚報告に関するマナーは、喪中の状況によって異なります。
喪中の状況において、結婚報告を行うことは慎重に検討する必要があります。
①喪中は慶事を控える
・・・喪中はがきを送付している場合、その期間中に喜び事を伝えることは控えるのが一般的なマナーです。
ただし、個別の状況により異なる場合もあります。
②関係の近さを考慮
・・・喪中の状況でも、特に親しい友人や家族には、結婚報告を伝えることが受け入れられる場合もあります。
ただし、感受性の高い状況であるため、相手の感情を尊重し、慎重に伝えることが大切です。
自分の身内が亡くなっているのに、慶事である結婚報告をしてよいのか?と考える人もいます。
③慎重なアプローチ
・・・喪中であっても、結婚報告を行う場合は、相手に喜びを与えつつも、敬意と配慮を忘れずに伝えることが重要です。
適切なタイミングを選び、相手に不信感を持たれないように、報告したいものです。
結婚報告に関しては、個別の状況と関係性に応じて判断することが重要です。
感受性の高い状況に対して適切な配慮を示し、相手の感情を尊重することが、適切なマナーの一環となります。
結婚報告を喪中はがき・年賀はがきで伝えることはできるのか?
(結婚報告は、喪中・年賀はがきでできるか?)
①一般的に避ける
・・・結婚報告を喪中・年賀はがきで伝えることは、一般的には避けるべきです。
②喪中・年賀はがきには目的がある
・・・喪中はがきは、喪中の家庭からの連絡を控えるためのものであり、年賀はがきは新年の挨拶を伝えるためのものです。
これらのはがきに結婚報告を含めることは、適切なマナーに反すると考える人が多いです。
③喪中・年賀はがきの目的を尊重
・・・結婚は、喪中の状況においても、特別な喜び事であることは理解されていますが、喪中はがきや年賀はがきは、その目的を尊重して使うべきです。
結婚報告を行う場合は、別途の通知やカード、メッセージ、電話、メール、直接の会話など、適切な方法を選ぶことが重要です。
④喪中・年賀はがき以外で報告する
・・・基本的に喪中はがきを出した場合は、年賀状は出しません。
相手の喪中の状況や関係性によって、最適な伝え方を選びましょう。
喪中の状況では、感受性が高く、相手の感情を尊重することが大切です。
結婚報告を通じて相手に喜びをもたらす一方で、喪中はがきや年賀はがきの目的を尊重し、配慮あるアプローチを取ることが適切なマナーとされます。
喪中になったときの結婚報告の伝え方、書き方は?
喪中になった場合、結婚報告を伝える際は、配慮と敬意を忘れずに行動することが重要です。以下は、喪中になったときの結婚報告の伝え方と書き方の説明です。
①タイミングを慎重に選ぶ
・・・喪中の状況では、結婚報告のタイミングを慎重に選びましょう。
喪中の期間中は、喪中を尊重し、特別な喜び事を避けることが一般的です。
喪中の期間が終了した後に報告することを検討するか、相手の状況に合わせて配慮深く選択しましょう。
②直接のコミュニケーションを検討
・・・喪中でありながら慶事の報告をすることを詫びて、あえて直接報告するという方法です。
ただし、喪中に結婚報告をすることに不信感を持たない、気にしない相手であることが必要です。
③手紙を書く
・・・喪中の状況によっては、手紙を書いて結婚報告を伝えることが適切な方法であることがあります。
手紙は感情を表現しやすく、相手に時間をかけてメッセージを受け取ってもらえます。
手紙には、喜び事と同時に敬意と感謝の言葉を含めましょう。
④言葉選びに注意
・・・結婚報告のメッセージは、感謝の気持ちや幸せを伝える言葉で始めましょう。
喪中の場合、あからさまに喜びや派手な表現は避けましょう。
状況について配慮し、敬意を忘れずに伝えることが大切です。
⑤喪中の期間が終了するまで待つ
・・・喪中の期間が終了した場合、結婚報告をより広く行うことができます。
この場合、通常の結婚報告方法を採用し、友人や家族に伝えることが適切です。
⑥寒中見舞いで報告
・・・喪中で年賀はがきが出せない代わりに、寒中見舞いを出すという方法です。
寒中見舞いは年賀状と異なり、「寒中お見舞い申し上げます」という一般的な季節の挨拶状であり、祝賀を表すものではありません。
出す時期は地方によって期間が違いますが、大きく分けて関東では1月8日、関西では1月16日から2月上旬頃までです。
定型の挨拶文の中に、さりげなく結婚したことを報告すると良いでしょう。
(例文)
「 」のような報告を入れます。
・寒中お見舞い申し上げます
・厳しい寒さが続いていますが 皆様健康でお過ごしでしょうか
「私事ですが、昨年○月○日に結婚いたしました 今後ともよろしくお願いいたします」
・寒中のおり 風邪など召されませぬよう健康に留意なされご自愛ください
氏名は夫婦連名で書きます。
⑦結婚報告をしたくてもよい
・・・結婚報告は、必ずしなければならないというものではありません。
身内の方や親しい友人は、結婚していることを知っていることが多いので、あえてその方たち以外に報告する必要はないという考えです。
まとめ
結婚報告は、喪中でも必ずしなければならないことではありません。
また、喪中に結婚報告が無いと怒り、不信感を持つという非常識な人もいないでしょう。
喪中なので報告できなかったと詫びて、喪中が過ぎてから結婚報告をするのもありだと思います。