夫源病(ふげんびょう)とは、家庭内での夫からの精神的な苦痛とストレスが原因で、多くの女性に影響を及ぼす病気のことを言います。
文字通り、夫が原因で妻の体調や精神などに様々な障害がでてくるものです。
妻自身が原因ではなく、夫が原因というのはどういうことなのでしょうか。
今回は、この夫源病の症状や原因は何なのかを探ります。
また妻が夫源病かどうか、夫の行動をチェックすることによる判定方法、夫源病の可能性のある場合の対処法や、病院のどこで治療するのかをわかりやすく解説します。
夫源病の症状や原因は?
(夫源病は医学用語ではない)
「夫源病」という用語は、正式な医学用語や診断名ではありませんが、一般的には聞いたことのある方もいるのではないでしょうか。
循環器内科と心療内科が専門の故石蔵文信教授が、夫の言動が原因で妻が心身に不調になる状態を「夫源病」と名付けたものです。
(夫源病の症状)
一般的な医学的な診断ではないため、公式な医学用語や診断基準が存在しません。
ただし、夫妻間の問題や関係の問題に関連している可能性があると仮定すると、以下のような症状などがあると考えられています。
夫源病の症状は、大きく分けて「身体的症状」と「精神的症状」の2つに分けられます。
①身体的症状
・・・頭痛、めまい、動悸、息切れ、不眠、食欲不振、胃痛、便秘、下痢など。
②精神的症状
・・・イライラ、怒りっぽさ、不安、憂鬱、焦燥感、疲労感、自尊心の低下、絶望感など。
③多い年齢は
・・・50代~60代を中心とする幅広い年齢層で、女性特有の病気と言われています。
夫源病の症状は、軽度から重度までさまざまです。
軽度の夫源病では、イライラや不安などの精神的症状が現れることがあります。
重度の夫源病では、暴言や暴力などの問題行動やモラハラが頻繁に起こり、妻が日常生活を送るのが困難になり、離婚への道を選ぶこともあります。
このような夫源病の症状が現れている場合は、夫婦で話し合い、適切な対策を行うことが大切です。
(夫源病の原因)
原因は以下のような要因に関連している可能性があります:
①コミュニケーション不足
・・・夫と妻のコミュニケーションが不足している場合、関係に問題が生じる可能性があります。
また、不適切なコミュニケーション、または対立的なコミュニケーションが見られることがあります。
②ストレスとプレッシャー
・・・夫の仕事、財政、家庭の負担などのストレスやプレッシャーが、夫妻間の対立や不和の原因になることがあります。
③意思決定の困難
・・・意思決定において夫婦が合意に達することが難しい場合、関係が悪化する可能性があります。
④価値観の不一致
・・・夫婦間で異なる価値観や目標が存在し、これに関連する摩擦が問題の原因となることがあります。
⑤信頼の欠如
・・・信頼が崩れ、夫の浮気や不正直や裏切りが問題の原因になることがあります。
⑥感情の管理の困難
・・・夫の行動に対して、怒りや不安などの感情を適切に管理できない場合、関係が悪化することがあります。
⑦夫の性格的な問題
・・・夫源病の原因として、夫の性格的な問題も考えられます。
自己中心的な性格や、依存心が強い性格など、妻にコントロール欲求を強く持つ性格が、夫源病の原因になることがあります。
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夫源病は旦那が原因?チェックリストで確認しましょう。
夫源病は夫が原因で、夫とのコミュニケーション不足や、夫との感情・感覚がすれ違うことから起こります。
現在、症状があるとか、症状は軽いが夫源病の疑いがあり、気になるという女性は次のチェックリストで「夫の行動」を確認しましょう。
(チェックリスト)
医療の診断ではないので、あくまでも参考として考えてください。
①他人には愛想が良いが、妻や家族とは愛想が悪い
・・・いわゆる外面が良いが、家では文句ばかり言うなど。
②話す時は、偉そうに上から目線の話し方をする
・・・妻の言うことを聞かず、自分の考えや知識を押し付けるなど。
③家事には全く協力せず、口だけは出す
・・・家事は妻がやるのが当り前で、自分は疲れているからと協力しないなど。
④自分の稼ぎだけで、家族を養ってきたとの思い込みが強い
・・・自分が養ってきたので、言うことを聞くのは当たり前と思っているなど。
⑤妻に対して「ありがとう」などの感謝を言うことがない
・・・妻が自分従うのが当たり前で、感謝の気持ちがないなど。
⑥妻の予定や行動を常に気にしたり、チェックをする
・・・妻が何をしているか気になり、常に報告させたり、スマホのチェックをしたりするなど。
⑦友人との付き合いや趣味が少なく、家でごろごろしている
・・・妻が忙しくても気にせず、好きなことやゲームなどをしてごろごろしているなど。
⑧何かと妻の行動を制限したり、口を出したり、コントロールしたがる
・・・自分は好きなことをしているが、妻の行動は制限して口を出したり、異常に気にするなど。
⑨家事や育児に協力した時、大げさにアピールするが、面倒な事は妻に押し付ける
・・・なにかするとアッピールして自慢するが、嫌なことや面倒なことは一切やらないなど。
⑩人前で、妻をけなして平気でいる
・・・人と話すときに、妻を褒めることは無く、平気で悪口を言うなど。
これらの項目は、夫源病の原因となる可能性の大きい夫の特徴です。
当てはまるものが無ければ良好な夫婦と思われますが、当てはまる項目が多いほど、妻が夫源病になっている可能性が大きいというものです。
4つ以上該当すると、妻のストレスがいつの間にか増加して、重度の夫源病になる可能性があるので、早めに対処が必要です。
夫源病の対処法は?病院はどこで受診する?
(夫源病の対処法)
夫源病の対処法には以下のものがあります。
①妻のストレスを軽減する
妻のストレスを軽減するために、夫婦で話し合い、妻の悩みや不安を夫に自覚してもらうことが大切です。
妻に頼る夫に対しては、自分のことは自分で行うよう自覚を促すことが必要です。
②ストレス発散方法
・・・妻がストレス発散できる方法を見つけるのも効果的です。
趣味、カラオケ、散歩、友人との会話、旅行、スポーツなどがあります。
③妻の心身の健康を回復する
妻の心身の健康を回復するために、薬物療法や心理療法などの治療を行う方法があります。
夫源病の治療には、以下の病院や専門機関を受診することができます。
心療内科、精神科、家庭医療課、カウンセラーがおすすめです。
④夫婦関係の改善ができない場合
・・・夫源病は、夫の精神的なストレスが原因で起こる病気です。
そのため、夫婦で話し合い、夫の理解を得ることが大切ですが、夫が夫源病理解を示さず、態度を改めない場合は、別居、もしくは離婚を考えることも必要です。
離婚を考える場合は、弁護士や直接家庭裁判所に慰謝料や離婚について相談することができます。
(夫が妻のストレスを軽減する方法は?)
夫に夫源病を理解してもらい、対処する方法には次のものがあります。
①妻のストレスを軽減する
・妻の悩みや不安を理解する
・上から目線で話さない
・妻の意見を尊重する
・妻の話をよく聞く
・妻を気遣う言葉や感謝の言葉を伝える
②妻の心身の健康を回復する
・妻が趣味やスポーツなど、ストレス発散できる方法を見つける
・必要であれば妻を病院や専門機関を受診させる
・妻の治療をサポートする
・家事を協力して行う
・人前で妻の悪口を言わない
夫源病は、夫婦の協力と理解によって、克服することができます。
夫源病で悩んでいる場合は、早めに適切な対処を行うことが大切です。
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まとめ
「夫源病」という用語は、特定の診断としては一般的でないため、具体的な症状や原因は個々の状況によって異なる可能性があります。
関係の問題やストレスに苦しんでいる場合、専門家や心理学者と協力し、具体的な症状や問題に対する適切なアドバイスとサポートを受けることが重要です。