料理の彩りに添えられているだけ 、ちょっと苦くて食べにくい。
そんな風に思われがちなパセリですが、実は驚くほど栄養価が高く、健康にさまざまな効果をもたらす万能野菜であることをご存知ですか?
パセリは、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、その栄養価は野菜の中でもトップクラスなのです。
でも、「食べ過ぎるとどうなるの?」と気になる方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、パセリの栄養価、効能、効果を始め、食べ過ぎたらどうなるのか、保存方法のポイント、栄養を活かした美味しく食べる方法について解説します。
パセリをより効果的に取り入れるためのヒントをぜひチェックしてみてください!
パセリの知られざるパワー!栄養価、効能、効果をチェックすると?
パセリは単なる飾りではなく、栄養たっぷりのスーパーフードです。
ビタミン群をはじめ、鉄分やカリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
(栄養価:100g当り)
※文部科学省食品成分データベース参照
・カロリー:43kcal
・・・生命活動に必要な栄養です。
・たんぱく質:4.0g
・・・筋肉、臓器などの構成成分であり、酵素、抗体の原料になります。
・脂質:0.7g
・・・細胞膜や神経組織、核酸などの構成成分で、エネルギー源になります。
・炭水化物:7.8g
・・・糖質と食物繊維の総称です。
・ナトリウム:9mg
・・・塩分。細胞内外のバランスを調整します。
・カリウム:1000mg
・・・ナトリウムと共に浸透圧を維持します。
・カルシウム:290mg
・・・健康な骨と歯を作り、骨量の維持に必要な栄養です。
・マグネシウム:42mg
・・・酵素の正常な働きとエネルギー産生を助け、血液循環を正常に保ちます。
・鉄分:7.5mg
・・・赤血球中のヘモグロビンの成分となり、酸素の運搬に重要な役割を担っています。
・亜鉛:1.0mg
・・・発育を促し、傷の回復を早めます。
・βカロチン:7400μg
・・・体内で必要な量だけビタミンAに変換されます。
・ビタミンB1:0.12mg
・・・糖質がエネルギーに変わるときに必要な「補酵素」の役目をします。
・ビタミンB2:0.24mg
・・・エネルギーの代謝、皮膚や粘膜の健康維持、有害な過酸化脂質の分解に関与します。
・葉酸:220μg
・・・赤血球や細胞の新生に必須であり、胎児の正常な発育に不可欠な栄養です。
・ビタミンC:120mg
・・・抗酸化作用、しみのもとである黒色メラニンの合成を抑えます。
・食物繊維:6.8mg
・・・排便をスムーズにし、体内の有害物質を吸着して排出させます。
(効能・効果)
パセリの成分の中には、カリウム、カルシウム、βカロチン、鉄分、葉酸、ビタミンCが豊富に含まれています。
栄養価は、野菜の中ではトップクラスと言えます。
これらの栄養素の働きにより、パセリには以下のような効能・効果が期待できます。
・抗酸化作用
・免疫力向上
・・・免疫細胞を活性化し、風邪や感染症を予防します。
・美肌効果
・・・コラーゲン生成を促進し、肌のハリや弾力を保ちます。
・貧血予防
・・・鉄分を補給し、貧血を予防します。
・高血圧予防
・・・カリウムが血圧を下げ、高血圧を予防します。
・便秘解消
・・・食物繊維が腸内環境を改善し、便秘を解消します。
パセリの食べ過ぎには注意!加熱・乾燥・冷凍保存のポイントは?
パセリは栄養豊富な野菜ですが、食べ過ぎには注意が必要です。
(食べ過ぎるとどうなる?)
・消化不良
・・・パセリには食物繊維が豊富ですが、過剰に摂取すると消化不良を起こし、お腹が張ったり、下痢になったりすることがあります。
・光線過敏症
・・・パセリに含まれるソラレンという成分は、日光に当たると皮膚に炎症を起こすことがあります。
通常量では問題ありませんが、大量に摂取して日光を浴びると、皮膚が赤くなったり、水ぶくれができたりすることがあります。
・腎臓への負担
・・・パセリにはカリウムが豊富ですが、腎臓機能が低下している人が過剰に摂取すると、腎臓に負担がかかることがあります。
(1日の摂取量)
1日の摂取量の目安は特に定められていませんが、一般的には少量(10g以下)を料理の彩りや風味付けに使う程度であれば問題ありません。
(加熱・乾燥・冷凍保存のポイント)
・加熱
・・・パセリのビタミンCは熱に弱いため、できるだけ生で食べるのが理想です。
パセリは、加熱すると栄養価が若干低下しますが、β-カロテンなど一部の栄養素は吸収されやすくなります。
加熱する場合は、スープや炒め物の仕上げに加えると栄養を逃しにくくなります。
・乾燥
・・・乾燥させることで長期保存が可能になりますが、一部のビタミンは減少します。
また、乾燥パセリは栄養価が凝縮されますが、香りや風味が失われることがあります。
・冷凍
・・・冷凍保存すると、香りや風味は失われますが、栄養価は比較的保たれます。
パセリの栄養と効能を活かすレシピは?茎まで美味しく食べる方法は?
パセリは葉だけでなく茎にも栄養がたっぷり含まれており、捨てるのはもったいない!ビタミンやミネラルを無駄なく摂るために、葉と茎の両方を使ったレシピを活用しましょう。
(パセリを使ったレシピ)
「パセリと茎のジェノベーゼソース(パスタやパンに合います)」
・材料
・・・パセリ(葉&茎)50g、にんにく1片、ナッツ(アーモンドやくるみ)20g、リーブオイル 50ml、塩小さじ1/2杯、レモン汁小さじ1杯
・作り方
① 材料を、すべてフードプロセッサーに入れて撹拌します。
② 滑らかになったら完成です。
パスタや魚料理に合わせても美味しいですよ。
「パセリと茎のかきたまスープ(加熱で食べやすく)」
・材料(2人分)
・・・パセリ(葉&茎を刻む)大さじ2杯、卵1個、水400ml、鶏がらスープの素小さじ1杯、しょうゆ小さじ1杯、片栗粉(とろみ用)小さじ1杯(同量の水で溶く)
・作り方
① 鍋に水を沸騰させ、鶏がらスープの素としょうゆを加えます。
② 溶き卵を回し入れ、弱火でふんわり固めます。
③ 水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、最後に刻んだパセリを入れて完成です。
「パセリと茎のふりかけ(ご飯や豆腐に)」
・材料
・・・パセリ(葉&茎)50g、かつお節5g、ごま大さじ1杯、しょうゆ小さじ1杯、みりん 小さじ1杯、ごま油 小さじ1杯
・作り方
① パセリの葉と茎をみじん切りにします。
② フライパンでごま油を熱し、パセリを炒めます。
③ しょうゆ・みりん・かつお節を加えてさらに炒め、水分を飛ばします。
④ 仕上げにごまを加えて完成です。
(パセリの茎まで美味しく食べる方法)
パセリの茎は、葉の部分よりも栄養価が高いと言われています。
茎まで美味しく食べる方法をご紹介します。
・スープや煮込み料理に
・・・パセリの茎は、スープや煮込み料理に入れると、風味が増します。
・炒め物や揚げ物に
・・・パセリの茎は、細かく刻んで、炒め物や揚げ物の具材として使うことができます。
・佃煮に
・・・パセリの茎は、佃煮にすると、ご飯によく合う一品になります。
まとめ
パセリは栄養豊富な野菜ですが、食べ過ぎには注意が必要です。
1日の摂取量は少量にとどめ、加熱・乾燥・冷凍保存を適切に行うことで、パセリの栄養を効率的に摂取することができます。