冬のスポーツと言えば一般的にスキー、スノーボード、スケートなどが有名で人気がありますが、ある程度練習をしなければ乗ることができませんよね。
でも雪が降ったとき、雪玉を作って何かを目標に投げることは、子供から大人まで簡単に行うことができます。
そして雪玉を使って、チームに分かれてぶつけ合う遊びを「雪合戦」と言いますが、雪国の人はほとんどの方は遊んだことがあるでしょう。
その雪合戦が、公式ルールに基づいた冬のスポーツ「YUKIGASSEN(英語名)」として、世界大会も行われるほどのイベントになりました。
今回は、スポーツ雪合戦の公式ルールについて、簡単に解説します。
スポーツ雪合戦とは、どんなスポーツ?
(昭和新山国際雪合戦が最初)
日本の雪国ではかなり昔から子供の遊びとして、雪を投げ合うことは行われていました。
それがスポーツ雪合戦として行われるようになったのは、北海道壮瞥町の「昭和新山国際雪合戦」が最初で現在も続いています。
(スポーツ雪合戦の歴史)
昭和新山国際雪合戦を中心としたスポーツ雪合戦の歴史をご紹介します。
・1988年:北海道壮瞥町で雪合戦ルール完成。
・・・冬の閑散期の地域活性化のために出されたアイデァを検討した結果、雪合戦をスポーツ化した「昭和新山国際雪合戦」を開催することに決めました。
・1989年:第1回昭和新山国際雪合戦開催
・・・北海道壮瞥町の昭和新山会場で、70チームで行われました。
・1992年:オーストラリアで国外初のイベント開催。
・・・日本の雪合戦を世界に広げるため、デモンストレーションを行いました。
・1993年:日本雪合戦連名設立。
・1995年~2008年:フィンランド連盟発足。ノルウェー・ロシア・オーストラリア・オランダ大会開催。
・2008年:北海道連盟が公式競技団体として、北海道体育協会に加盟。
・2008年:第20回昭和新山雪合戦退会が荒天のため中止。
・2009年:スウェーデン大会開催。
・2011年:カナダ・アメリカ大会開催。
・2011年:日本雪合戦連盟が一般社団法人化。
・・・2020年頃から新型コロナの影響で、活動がストップしているようです。
・2012年:ベルギー大会開催。
・2013年:国際雪合戦連盟発足。
・・・昭和新山国際雪合戦実行委員会が中心となり、カナダやヨーロッパ諸国との事前協議を経て、正式に発足しました。
・~2024年:第34回昭和新山国際雪合戦開催
現在では、全国各地や海外でもイベントが開催され、スポーツ雪合戦として世界的な競技として楽しまれています。
スポーツ雪合戦の競技道具や公式ルールは?
公式ルールや競技道具については、国際雪合戦連合Webサイトを参考にしています。
公式サイト:
ルール閲覧用:
http://www.yukigassen.jp/wp-content/uploads/2022-23-Rule-J-Viewing.pdf
(競技道具)
①ユニフォーム
・・・特に決まりはありませんが、身体にフィットしているウェアを使用します。大きいユニフォームだと的として狙いやすくなってしまいます。
各チームでデザインなどを統一して参加することが多いです。
②シューズ
・・・金属製のスパイクは禁止です。
長靴は動きづらいので、ゴム製の滑り止めが付いたシューズが良いでしょう。
③手袋
・・・各チームまたは個人で用意します。素手で投げる人もいますが、手が冷たいです。
薄手の手袋を使用している人もいます。
④チームフラッグ
・・・ルールでは布製で縦50㎝、横70㎝で、自陣のポールに旗を付けます。
各チームが、自前のフラッグを用意することもあります。
⑤ヘルメット
・・・基本的に大会主催者が用意しますが、近頃はチームでカラーデザインのお揃いのヘルメットを用意するチームも増えています。
(コート)
①横36m×縦10m
・・・センターラインで自陣と敵陣に分かれ、それぞれの陣地にバックラインがあります。
②シェルター
・・・各陣地内には、シェルターと呼ぶ身を隠す盾(壁)があり、相手からの雪玉攻撃を防ぎます。
(主な公式ルール)
①1チーム人数
・・・1チームは、選手7名、監督1名、補欠選手2名まで。
試合では選手のうち、攻撃選手4名、守備選手3名に分かれます。
②雪玉数
・・・1セット90個。
製造した雪玉以外の雪玉を使うと反則です。
③勝利(セット数)
・・・3分3セットマッチで、2セット先取したチームの勝ち。
④勝利(人数)
・・・相手チーム全員に雪玉を当てたチームの勝ち。
⑤勝利(コート)
・・・相手コートに入り、フラッグを抜くと勝ち。
⑥3分時間切れ
・・・3分時間切れの場合は、コート内に残っている選手が多い方が勝ち。
同数の場合は引き分けになります。
⑦相手コートに入れる人数
・・・相手コートに入れる攻撃選手は3名まで。
4名以上入ると負けになります。
⑧勝利ポイント
・・・取得ポイント、得点ポイントが同じ場合は、ビクトリースローにより勝敗を決めます。
雪の台に置いた標的に、両チームから5名ずつ雪玉を投げ、標的を多く落としたチームの勝ち。
昭和新山国際雪合戦開催について
(昭和新山国際雪合戦が復活)
新型コロナ感染前の2019年第31回大会では、一般の部104チーム、レディースの部15チーム、ジュニア9チーム、レジェンドの部4チームの132チームが参加し、2日間で27,000人が来場しました。
2020年~2022年度は、新型コロナ感染の影響で中止されていましたが、2023年に第34回昭和新山国際雪合戦が復活しました。
(昭和新山国際雪合戦)
まとめ
雪国の閑散期の観光を盛り上げるイベントとして開催した「昭和新山国際雪合戦」ですが、2023年度に第34回を迎え復活しました。
新型コロナを吹き飛ばす勢いで、雪国の冬のイベントを楽しみましょう。