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パラリンピックの語源と歴史!子供向けに簡単に説明すると?

オリンピックは4年に1回夏に開催される世界最高峰の総合競技大会ですが、オリンピックが閉会したあとの約2週間後にはパラリンピックが開催されます。

パラリンピックはオリンピックと比較すると、規模は小さくなりますが、身体に障害を持っている選手達がトップを目指して競技を行う姿は、オリンピックと同様の感動を呼びますよね。

そのパラリンピックですが、ほとんどの人は身体障害者が行うオリンピックのようなものという程度の認知度ではないでしょうか。

そこで今回は、パラリンピックの認知度アップのため、子供でもわかるようにパラリンピックとはどのようなものなのか説明します。

パラリンピックの語源と内容は?

パラリンピックの語源は?)

パラリンピックは障害者の方だけが行う総合競技ということは、ほとんどの人はお分かりだと思います。

そして「パラなんとか」と「オリンピック」が合わさった言葉ではないかと想像しますよね。

まさにその通りで、パラリンピックの語源は次の二つの言葉を合体させた造語なのです。

①paraplegia(パラプレジア)

・・・主に脊髄の損傷による下半身だけの麻痺のこと。

②olimipic(オリンピック)

・・・古代ギリシャ人は4年に1回夏に、神ゼウスに捧げる祭典としてオリンピア祭を行なっていました。

そのオリンピア祭の中で、オリンピック(英:ギリシャ語ではオリュンピア祭典競技ともいいます)という、当時最大級の運動競技会が行われていました。

この二つの言葉を合わせると、パラプレジアオリンピックとなりますが、パラプレジアをパラで表し、パラリンピックという言葉になったようです。

(パラのもう一つの意味)

また「パラ」という言葉には、「並列」「並行」「反対側に」という意味があり、パラリンピックという言葉の中には、もう一つというオリンピックという意味も含んでいます。

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パラリンピックはどこで生まれた?

パラリンピックの起源)

①イギリスの競技大会が起源。

・・・パラリンピックの起源とされているのは、1948年にイギリスのストーク・マンデビル病院で行なわれた「ストーク・マンデビル競技大会」です。

②行ったのはアーチェリー大会。

・・・この競技会は、ドイツからイギリスへ亡命した医師「ルードヴィヒ・グットマン」が提案したアーチェリー大会でした。

ストーク・マンデビル競技大会の内容は?)

①負傷者のリハビリーとして開催。

・・・この競技大会は、第二次世界大戦で脊髄を負傷して帰国した軍人のリハビリーの一環として開催されたものです。

参加したのは、女子2名、男子14名、合計16名の車椅子患者で、下半身は不自由でも上半身でアーチェリーをすることはできたのです。

グッドマン医師は、手術よりもリハビリーによる回復をすることの重要性を主張していました。

②この大会が起源となる。

・・・この大会は、1948年7月28日にイギリスで行われたのですが、この競技大会がやがて国際大会へ発展していくのでした。

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ストーク・マンデビル競技大会がパラリンピックへ進展した?

(病院での競技大会が国際大会へ進展)

1948年に行われたアーチェリー大会は、その後も毎年行われました。

①第1回ストーク・マンデビル競技大会が開催。

・・・1952年には「第1回ストーク・マンデビル競技大会」として、イギリスの他にオランダも参加して国際大会になったのです。

②国際ストーク・マンデビル大会委員会が設立。

・・・1960年に、ルードヴィヒ・グットマン氏を会長として設立されました。

③第1回パラリンピックとして呼ばれる。

・・・設立されたこの年には、ローマオリンピックが行われていたローマで、第9回国際ストーク・マンデビル大会も行われていたので、この回を後年「第1回パラリンピック」として呼ばれるようになりました。

また参加者も、23か国で約400名の選手が参加した国際的な大会でした。

確かに、現在と同じようにオリンピックとパラリンピックが初めて、同年・同場所で行われたので、第1回パラリンピックと呼ばれてもふさわしいと思います。

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パラリンピックの歴史をわかりやすく説明

パラリンピックの歴史)

パラリンピックの歴史の流れ年別に説明しますので、参考にしてくださいね。

1948年

・・・起源と言われるイギリスのストーク・マンデビル競技大会が開催しました。

1952年

・・・ストーク・マンデビル競技大会に、イギリス以外にオランダも参加しました。

1960年

・・・国際ストーク・マンデビル大会委員会が設立されました。

ロンドンオリンピックと同年・同場所で行われた第9回国際ストーク・マンデビル競技大会が、後年第1回パラリンピックとなりました。

1964年

・・・東京オリンピックが開催された東京で、第13回国際ストーク・マンデビル競技大会(第2回パラリンピック)と日本国内の全ての身体障害者を対象とした、日本人選手だけの国内大会が行われました。

その後、一時同年、同場所で行われる国際ストーク・マンデビル競技大会は、定着しませんでした。

1972年

・・・ハイデルベルク大会(第21回ストーク・マンデビル競技大会)でオリンピックと同年・同一場所で行うことが復活しました。

1976年

・・・トロントで第5回夏季パラリンピックとエーンシェルドスピークで、第1回冬季パラリンピックが開催されました。

1988年

・・・ソウル大会で行われる第8回パラリンピックから、正式名称が「パラリンピック」になりました。そのため、年をさかのぼって1960年の国際ストーク・マンデビル競技大会が、第1回パラリンピックになりました。

1998年

・・・長野冬季パラリンピックで、初めて知的障害者クロスカントリースキー種目だけですが参加しました。そして、パラリンピックでの種目採用の拡大につながっていきました。

2000年

・・・シドニーオリンピック時にオリンピックとパラリンピックが今後同年、同場所で開催されることが決定しました。

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まとめ

パラリンピックに対して、子供向け用に説明したつもりですが、お分かりになったでしょうか。

元々は小さな競技大会が、やがてオリンピックのように、世界各国が参加する競技大会になったという歴史でした。