高校入試の面接でも、就職面接でも必ずと言っていいほど面接で聞かれるのが「自己PR」「長所と短所」です。
これは「志望動機」と共に定番の質問とされているため、回答内容が他の人たちと似たようなものになってしまい、優れた評価を受けることは難しいかもしれません。
近年、学力のみならず面接のスコアも重視される高校が増えてきているため、面接対策は欠かせません。
今回は、高校進学の面接における自己PRや、長所と短所について答える内容について考えましょう。
進学面接での自己PRはどう答える?
(面接は、直接人物像を観察するため)
面接は、学力考査や内申書・内申点ではわからない人物像や能力、話し方、考え方を直接面接して確認することです。
面接による質問に答える内容は、非常識な考え方や自己中心的なことを述べないようにしましょう。
あまり難しく考えすぎないようにして、自分自身をしっかりと見つめ、自己分析を行い、独自の視点から回答することで、他の応募者との差別化を図ることができます。
(自己PRの内容は?)
進学面接での自己PRは、あなたの強みや目標を伝えることが重要です。以下のようなポイントを意識して答えてみてください。
①自分自身を簡単に紹介する。
・・・最初に自分自身を簡単に紹介しましょう。
名前、出身地、現在の学校名や学年など、基本的な情報を伝えます。
②自分の強みをアピールする。
・・・あなたの強みを具体的に伝えてください。
例えば、コミュニケーション能力が高い、リーダーシップがある、チームワークが得意など、自分が得意とすることをアピールします。
③将来の目標を明確にする。
・・・将来の目標を明確にしましょう。
例えば、大学では○○を学びたい、将来的には○○の職業に就きたい、など、自分が進みたい道を明確に伝えます。
④自分自身の経験をアピールする。
・・・これまでの自分自身の経験をアピールすることも大切です。
例えば、学校やクラブ活動での役職や活動内容、ボランティア活動など、自分自身が取り組んできたことを伝えます。
⑤その進学校でどのようなことを学びたいかを語る。
・・・最後に、その進学校でどのようなことを学びたいかを語りましょう。
例えば、専門的な知識を身につけたい、国際的な視野を広げたい、自分の興味関心に合った授業を受けたいなど、自分自身の意欲を伝えます。
以上のポイントを意識して、自己PRを答えると良いでしょう。
ただし、自分自身を過大評価することは避け、客観的な事実や具体的な例を挙げるように心がけましょう。
面接前には、自己分析や志望動機の整理、具体的な事例の準備などを行うことで、自信を持って臨むことができます。
また、面接当日は、相手をしっかりと見て話すことや、丁寧な言葉遣い、明るい雰囲気づくりなども重要です。
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進学面接での自己PRの回答例文
以下の例文を参考に、自分自身に合った回答を考えることが大切です。
自分自身に置き換えて回答文を作り、第三者に読んでもらいましょう。
(自己PR例文1)
私の強みは、コミュニケーション能力が高いことです。
中学校では、クラス委員を務めたことがあり、クラスメイトや先生と円滑にコミュニケーションをとることができました。
将来的には、医師になりたいと考えています。
〇〇高校に入学することで、医学部進学を目指すための基礎を築き、自分自身を成長させたいと考えています。
(自己PR例文2)
私は、目標に向かって努力することができる人間だと自負しています。
中学校ではサッカー部に所属しており、最初はうまくできませんでしたが、熱心に練習し続けることで、レギュラーのポジションを手に入れることができました。
私は、先輩たちが持っていた技術や知識を吸収することで、自分自身を成長させることができました。
私は、高校生活を通じて自分自身をより深く理解し、多くのことを学ぶことができると思っています。
(自己PR例文3)
私は〇〇高校を志望している〇〇です。私の強みは、責任感が強いことです。
中学校では、部活動や委員会活動に積極的に参加し、自分が担当した仕事をしっかりとこなすことができました。
将来的には教員になり、子どもたちに何かを伝えたいという思いがあります。
〇〇高校に入学することで、教育に関する幅広い知識を身につけ、自分自身がより成長して、子どもたちに貢献したいと思っています。
(自己PR例文4)
私の強みは、柔軟性があることです。
中学校では、部活動や学校行事で、様々な立場や役割を担当することがありました。
そのため、臨機応変な対応ができるようになりました。
〇〇高校に入学することで基礎知識を身につけ、自分自身を成長させたいと思っています。
(自己PR例文5)
私が所属していた体操部は、必死に練習しましたが、優秀な成績を残せませんでした。
しかし、私たちの努力は報われずとも、その過程から多くのことを学びました。
そして、練習を積むことの大切さや、敗北から学ぶことの重要性を理解しました。
私は、諦めずに練習を重ねることで自分たちの可能性を広げ、仲間とのチームワークや友情を育むこともできました。
進学面接での長所と短所はどう答える?
(長所について)
①自己分析をする。
・・・自己分析をして、自分自身の長所を明確にした上で答えることが重要です。
例えば、コミュニケーション能力が高い、責任感が強い、誠実さや努力家であるなど、自分がどのような性格や能力を持っているかを挙げることができます。
②長所を生かす方法を述べる。
・・・長所を挙げるだけでなく、それをどのように生かしていきたいか、どのように活かしていくことができるかを具体的に述べることが大切です。
例えば、コミュニケーション能力を活かして、学校生活や将来の仕事で周囲と良好な関係を築き、チームワークを高めることができるというように。
(短所について)
①短所を自覚する。
・・・自分自身の短所を素直に認め、改善策を考えることが重要です。
例えば、時間管理が苦手である、勉強において集中力が続かない、人見知りをするなど、自分自身が抱えている課題や問題点を挙げることができます。
②短所への取り組み。
・・・短所を挙げた後は、その短所に対してどのように向き合っていくのか、どのような取り組みをするつもりなのかを具体的に述べることが大切です。
例えば、時間管理が苦手である場合には、時間を計画的に使うためのツールを使ったり、日々の生活の中で自分に課題を設けることで改善していくというように。
ただし、自分自身の短所をあまりに否定的に捉えすぎるのは避け、ポジティブなアプローチで向き合うようにしましょう。
進学面接での長所と短所の回答例文
長所と短所については、偏りのない回答を心がけ、短所については改善策も提示するようにしましょう。
(長所 例文1)
私は誠実で、努力家であると思います。
これまでに、自分に課した目標に向かって、日々努力してきました。
中学校では、勉学・部活動・ボランティア活動など、多岐にわたる活動に取り組んでいました。その中でも、特に力を入れたのは文化祭の演劇部での活動です。
私は、演技者としての表現力を高めるために、日々の練習を欠かさず取り組んでいました。
その結果、演劇部が文化祭で総合優勝を果たすことができました。
(長所 例文2)
私は責任感があり、与えられた仕事を最善の努力で遂行することができます。
中学校2年生の時に、クラス委員を務めた際には、クラスのイベントの企画・運営を担当し、クラスメイトからも好評を得ることができました。
私は周りの人たちと協力して目標を達成することができるチームワークも持ち合わせています。
(長所 例文3)
私の長所は、人との接し方に自信があることです。
誰とでもすぐに打ち解けることができ、自然にコミュニケーションを取ることができます。
そのため、新しい人と出会ったときでも緊張せずに自分らしく振る舞えるようになりました。
また、周りの人たちと協力して目標を達成することが得意で、チームワークを大切にすることができます。
(短所 例文1)
私は、時間管理が苦手であるため、自分のスケジュールを上手く調整することができないことがあります。
これまでに、課題提出期限を遅れたり、授業に遅刻したりしたことがあります。
しかし、このような短所を克服するために、自己管理能力を高めるための努力をしています。
定期的にスケジュール帳をつけたり、目標に向かって段階的に取り組んでいくことで、短所を克服していくつもりです。
私は、自分の短所に向き合い、改善することで、さらに成長していきたいと考えています。
(短所 例文2)
私は、自分自身に対してもっとポジティブに接することが必要だと感じています。
時には、自分の過ちに対して自己嫌悪に陥ってしまい、前向きな気持ちが持てなくなってしまうことがあります。
しかし、最近では、自分自身を肯定的に捉えるように心がけています。
自分自身に寛大であることで、前向きな気持ちを持ち続け、目標に向かって積極的に取り組んでいきたいと考えています。
(短所 例文3)
私の短所はせっかちなところで、物事を進める際には、自分だけが先行しがちで、周りの意見を聞かずに進めてしまうことがあります。
しかし、最近ではその問題に気づき、周りの意見を積極的に取り入れるようにしています。
これによって、より多くのアイデアを取り入れることができ、より良い結果を出すことができるようになりました。
また、自分の意見を主張することも大切だと学びましたが、周りの意見もしっかりと聞き、共有することで、より円滑なコミュニケーションを図ることができます。
まとめ
今回は、高校入試の自己PRや長所と短所について考えましたが、これらの質問は就職活動においても同じように出題されます。
高校生のうちから、面接対策をしっかりと行い、自己分析やコミュニケーション能力の向上にもつなげていきましょう。