公共施設や病院、商業施設など色々な施設の駐車場で「車椅子のマーク」を見たことがあると思います。
見た目は障害者用の駐車スペースというイメージがありますが、そのマークのあるスペースを利用できる対象者は、どのような人なのでしょうか。
車椅子マークがあるので、車椅子を使用するとか、足の悪い人が優先して使用するスペースと思っていないでしょうか?
実は、この車椅子のマークは、障害者や脚の悪い人だけが利用するものではないのです。
今回は、車椅子マークの名前と正式名称、そのスペースを利用できる対象者はどのような人なのかを解説します。
車椅子マークの名前と正式名称は?
(車いすマーク=国際シンボルマーク)
車椅子マークの名前は、一般的に車椅子マーク、障害者マーク、身障者マーク、身体障害者マーク、身障者優先マークなどと呼ばれています。
これらは通称であり、車椅子マークの正式名称は「国際シンボルマーク」といいますが、この正式名称を知らない人は意外と多いようです。
(国際シンボルマークは何のため?)
何のために付けるかというと、「このマークがある建築物や施設は、各種障害者が利用できる」ということを示す世界共通のマークなのです。
1969年に国際リハビリテーション協会によって採択されました。
エレベーター、駐車場、スロープ、トイレ、施設の出入り口などに使われているので、ほとんどの人はどこかで見かけていると思います。
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車椅子マークのある駐車スペースの使い方は?
(車椅子マークの台数は)
車椅子マークは色々な場所で見かけますが、やはり一番目立つのは駐車場です。
地面に大きく書かれていることが多く、看板も比較的大きいものが多いですね。
道路の移動円滑化整備ガイドラインによると、道路付属物としての自動車駐車場は駐車台数が
①200台以下
・・・駐車台数の1/50以上。150台の場合150×1/50=3台以上。
②200台を超える
・・・駐車台数の1/100+2台以上。250台の場合250×1/100+2=4.5≒5台以上。
(設置する場所は?)
設置については次のように決められています。
①施設の出入り口にできるだけ近い位置
・・・玄関付近や出入口付近のわかりやすい位置に設置します。
②幅は3.5m
・・・一般の駐車スペースよりも広い幅で、車からの乗り降りに余裕のある幅です。
③車椅子マークをわかりやすく設置
・・・身体障害者用である旨を見やすい方法により表示する。
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車椅子マークの駐車スペースを利用できる対象者は?
(対象者は全ての障がい者)
車椅子マークが身体障害者を表すものだということは、ほとんどの方は知っていると思いますが、身体障害者と言っても色々あります。
国際シンボルマークとして対象としている障害者とは、車椅子使用者や肢体不自由者だけではなく、全ての障害者です。
①身体的機能の障がい者だけではない
・・・その障害者には、身体的機能の障害者の他にも、知的・精神障害、内臓疾患、難病なども含まれます。
すなわち、国際シンボルマーク(車椅子マーク)のある駐車スペースは、全ての障がい者が利用できるスペースなのです。
②車に車椅子マークが無いと停めれないわけではない
・・・車椅子マークが無いと停められない、車椅子マークが付いている車だから停められるということではありません。
さらに車椅子マークを付けている車としても、障害者の方が載っていない場合は対象とはなりません。一般の車と同じです。
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個人の車に車椅子マークを付けても法的に優先されない?
(車椅子マークで優先にはなりません!)
福祉関係の車や福祉タクシーではない、個人の車に国際シンボルマークを付けている方がいますが、このマークは障害のある方が利用できる建築物や公共輸送機関であることを示すマークなので、本来の趣旨と異なります。
①車椅子マークが何かに優先するわけではない
・・・個人の車に国際シンボルマークを付けていても、身体障害者が乗っていることを周りに知らせている程度のことで、駐車違反にならないとか、障害者用駐車スペースに優先的に利用できるという証明にはなりません。
②設置基準はあるが、利用者の明示は法律で定めていない
さらに国際シンボルマークの駐車スペースは、設置数や幅などの設置基準は決められていますが、どのような障害者が利用できるかについては、法律で定めていません。
そのため、実情としてはその駐車場の管理者が、それぞれ対象者を定めています。
障害者の中には、高齢者、けが人、妊婦さんは入っていませんが、駐車場によっては優先的に駐車できる対象としているところもあります。
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まとめ
車椅子マークは国際シンボルマークとして全ての障がい者を表します。
車椅子マークが無くても、障がい者の方は停めることができます。
しかし、国際シンボルマークの意味を知らない人と、トラブルになることもあるので、気を付けてくださいね。