東京2020オリンピックのオープニングでも話題となったピクトグラムですが、単純なデザインなのに形を見ただけで何の種目かわかるのは、素晴らしいですよね。
ピクトグラムは、誰でも簡単に理解できるように、単純化されたデザインになっています。
そのピクトグラムに似たものに、アイコンがあります。
アイコンのデザインも、内容をイメージしたものなので、何となく内容と関係しているような可愛いデザインでできていますよね。
今回は、そのピクトグラムの特徴とアイコンとの違いを解説します。
また、ピクトグラムは著作権フリーと言われていますが、自分でオリジナルを作っても著作権に触れることは無いのかどうかも併せて解説します。
ピクトグラムとは?その特徴は?
(ピクトグラムはどこにある?)
①ピクトグラムとは?
・・・言葉を使わずに、絵や図形で情報を伝えようとする記号です。
「絵文字」「絵記号」「図記号」などと訳されることもあります。
②いろいろな場所で見られる
・・・ピクトグラムは、結構あちらこちらの目につくところにあるのをお気づきでしょうか。
・日常生活でも商業施設や公共施設、病院、公園などでも良く見かけるトイレ、非常口、エレベーター、車椅子、禁煙マークなどがピクトグラムです。
どちらかというと、道案内的なマークとして使用されています。
目的の場所へ行くのに、これらのピクトグラムを探すことがよくありますよね。
・交通標識や車両の操作パネルにも使用されています。
・製品の取扱い説明書の中で、組み立てや操作方法を示す図解として使用されていることもあります。
③案内以外にスポーツにも使用される
・・・ピクトグラムは、案内だけではありません。
競技大会などのスポーツの種類を表すものもあり、色々なスポーツのマークとしてみたことがあると思います。
(ピクトグラムの特徴)
ピクトグラムには、主に次の特徴があります。
①デザイン
・・・ピクトグラムは、誰でも簡単に理解できるように、単純化されたデザインとなっているのが基本です。
絵文字や記号とも呼ばれるように、国や言葉、年齢に関係なく、情報や案内を伝えることができます。
わかりやすくするため、世界的に同じデザインに統一されたものもあります。
②色彩
・・・基本的にデザインは2色で表し、複雑な色彩は使いません。
③使用場所
・・・公共施設、病院、駅、空港、案内所、標識など、利用者の目に届きやすい場所に設置します。
また、意味の分かりやすさを重点にしています。
世界ピクト図鑑 サインデザイナーが集めた世界のピクトグラム 単行本
ピクトグラムとアイコンはどう違うの?
(ピクトグラムとアイコンの違いは?)
同じように、図形のデザインで意味を表すものに、アイコンというものもあります。
ピクトグラムもアイコンも、案内的な要素がありますが、使用されている目的に違いがあります。
・・・何かの情報や案内、注意を促すことが目的で、屋内・屋外を問わず設置されます。この場所は何か?を案内することが多いです。
案内看板や道路標識にも使われています。
②アイコン
・・・ある機能を略したものや、操作内容を分かりやすくすることを目的として、図、絵文字にしたものです。
カラフルな物が多く、パソコンやスマホの機能を表すことが多いです。
屋外の案内看板などに使われることは、ほとんどありません。
(ピクトグラムとアイコンの違い)
それぞれの違いには、次のことがあります。
①使用している場所の違い
・・・ピクトグラムは屋内・屋外ともに日常生活の中で見かけることが多いのですが、アイコンは機能を表すので、パソコンやスマホの中で使用するという違いがあります。
また、ソフトウェアの機能や操作を表すツールバーアイコンとして使用されています。
②デザインの違い
・・・ピクトグラムは世界的に統一されているデザインが多いのですが、アイコンはメーカーや作者によってデザインが大きく異なります。
幻冬舎(Gentosha) マーク・標識・地図記号カード 479022
ピクトグラムの著作権は?オリジナルも作れるの?
(著作権があるものもある)
①著作権フリーと使用許可がいるものがある
・・・ピクトグラムと言っても、個人のオリジナルのピクトグラムと、著作権フリーで自由に使用できるものがあります。
②個人のオリジナルは、著作権確認が必要
・・・個人のオリジナルピクトグラムは著作権が発生し、他人が許可なく使用したり、改変したりすることはできません。
ただし、著作権フリーにしている場合は、使用可能です。
③多くは自由に使用できる
・・・多くのピクトグラムは、自由に使用できますが、必ずしも全てがフリーではないため、使用前に確認が必要です。
著作権フリーとして公開されているものは、使用できます。
また、国際標準化機構(ISO)や日本規格協会(JSA)などにより標準化されているものや公開されているピクトグラムは自由に使用することができます。
使用できる主なピクトグラムは、国際シンボルマーク、禁煙、トイレ、非常口、スポーツマークなど一般的に使用されているものです。
公共機関、公的機関、施設案内、商業施設などで使用されているような、一般的に見慣れたピクトグラムはほとんど自由に使用できます。
④使用するときは確認しましょう
・・・ただし、実際に使用するときは、使用するための規約を読んで確認したほうが、トラブルにならないで済むでしょう。
(オリジナルをつくるのは自由)
ピクトグラムを自分のオリジナルデザインで作るのは、全く自由です。
色々なデザインでピクトグラムを作って楽しみましょう。
まとめ
ピクトグラムはアイコンと比較すると、使用場所や目的が違います。
ピクトグラムの方が、日常生活に密接な関係があり、何を示しているのかわかりやすいですね。