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石油ストーブの灯油が去年から入れっぱなし!使える?それとも危険?

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そろそろ寒い季節になったので、ポータブル石油ストーブを出してきたところ、去年から灯油が入れっぱなしだった。

また、ポリタンクにも去年使い切れなかった灯油が残っているようだ。

これらの灯油は、このまま使用しても大丈夫なのだろうか?

このような経験は、結構あるのじゃないでしょうか。

今回は、去年からポータブル石油ストーブに入れっぱなしの灯油やポリタンクに残っていた灯油は今年も使えるのか?について解説します。

ポータブル石油ストーブの灯油が古い場合はどうする?

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(不良灯油の燃焼実験が行われた)

ポータブル石油ストーブには、主にストーブの中央にある芯に灯油を浸み込ませて燃やすタイプ(対流・反射式)と、灯油を燃やしてその熱をファン(送風機)で送りだすタイプ(ファンヒーター)があります。

この二種類のタイプのストーブを使い、(独)国民生活センターで「不良灯油」の燃焼実験を行ったところ、次のような結果になりました。

(実験結果は?)

①対流・反射式

・・・一部のストーブで芯が動かない、消火しても種火のまま消えないという状態があった。

②ファンヒーター

・・・一部のヒーターで、燃焼不良やエラー表示が出た、内部が錆びることがあったなどの症状があった。

(灯油の劣化は危険!)

これらは、灯油が不良や劣化した場合の結果なので、去年から入れっぱなしの灯油が劣化しているかどうかによります。

全部のストーブに異変があったわけではありませんが、この危険な状態が自分の使っているストーブに起きないとは限りません。

万が一異常が発生した場合、一酸化中毒になる恐れもあります。

(灯油劣化の点検)

劣化のチェックは、次の項目を確認してください。

①色

・・・元々透明なので、色がついているのは劣化しています。

②匂い

・・・酸っぱい匂いや変な匂いがする場合、使用は避けましょう。

③見た目

・・・二重に分離しているとか、不純物が入っている場合は使用してはいけません。

これらのどれか一つでも該当する場合は、灯油の使用をしてはいけません。

石油ストーブに入れっぱなしの灯油を使うとどうなる?

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(ファンには古い灯油は要注意!)

去年の灯油なら、そのまま使用できるのではと思う方もいると思います。

実際に北海道などの寒冷地では、去年の灯油をそのまま使用することもあります。

ただし、北海道などでは灯油を使用しない期間が約半年程度であり、実際には劣化する前に使い切ってしまうのがほとんどです。

①ファンヒーターは燃焼状態が確認できない

・・・灯油の劣化が判断できない状態で使用した場合、対流・反射式の場合は芯が燃焼しているのを確認できますが、ファンヒーターの場合は燃焼状態が確認できない場合が多いので、より慎重な扱いが必要です。

②ネット情報はうのみにしない

・・・ネットなどで使用できたという話もありますが、異常な状態に気が付かないとか、たまたま使用できたかもしれません。

③他人のストーブと自分のストーブは別物

・・・他の人のストーブが使用できたとしても、自分のストーブも大丈夫という保証はありません。

(ポータブルストーブは一酸化中毒に注意!)

①ポータブルは不完全燃焼しやすい

・・・ポータブル石油ストーブで一番多い事故は、不完全燃焼による一酸化中毒で、原因はストーブ本体の故障や、入れっぱなしなどで劣化した不良灯油です。

まだ、使えるのではと気楽に考えていると、思わぬ事故にもなりかねません。

危ないものには手を出さないことが、安全の第一歩です。

②定期的に点検が必要

・・・気が付かないうちに一酸化中毒になっていることもあり、ポータブル石油ストーブの本体自体の点検や灯油の劣化の確認は、定期的にすることをおすすめします。

ポリンに入れっぱなしの灯油は、使用する?処分する?

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(ポリタンクの使い方)

①ポリタンクはJAS規格を使用する

・・・灯油用のポリタンクは、紫外線による灯油の劣化を防ぐため、赤・青などの色が付いた高密度のポリエチレン缶で耐久性、耐寒性に優れており、JAS規格に合格しているものを使用します。

②ポリタンクの灯油は劣化チェックする

・・・石油ストーブに入れっぱなしの灯油は、不完全燃焼のリスクがあるため、使用しない方をおすすめしていますが、ポリタンクはどうなのか気になりますよね。

ポリタンクの灯油は、必ず1年でダメになるものではありませんが、使用できるかどうかを判断するには、劣化チェック(色・匂い・見た目)を行うようにしてください。

③換気をして燃焼状態を見る            

・・・もし、灯油の劣化が無くストーブに使用したとしても、暖かい日に換気を良くした状態でしばらく様子を見てください。

そして、少しでも異常を感じたら、使用するのをやめて灯油を処理しましょう。

(灯油を処分する方法は?)

灯油を処分するには、次の方法があります。

①ガソリンスタンドで処理

・・・無料か手数料(500円程度)

②販売店に処理を依頼する

・・・購入したレシートがあれば無料の場合あり。有料。

③不用品回収業者に依頼

・・・有料。他の不用品も一緒に処理すると良い。

(絶対行ってはいけないこと)

には次の行為がありますが、基本的に灯油の処理は自分で行わないで、危険物を取り扱える業者に依頼してください。

①土に埋める

・・土壌汚染になります。

②下水に流す

・・・下水道管内で気化して爆発する恐れがあります。また処理施設に損害を与えることがあります。

③ストーブ以外で燃やす

・・・突然引火して、勢いよく燃えだすこともあり危険です。

④凝固剤で固めて処理

・・・凝固剤は熱い油を凝固しますが、灯油を熱い状態にするのは危険行為です。

火事になる恐れがあります。

まとめ

結果的に、去年の灯油を使用しても大丈夫だったということもあるでしょう。

しかし、大丈夫だから危険はまったく無いということではありません。

どのタイミングで危険なことが起きるのかは、起こってみないとわかりません。

もし、そのような灯油を使おうと思っている方は、危険なので使用しないことをおすすめします。